1992 Fiscal Year Annual Research Report
選択性逆転の可能なプラズマ低温プロセスに関する研究
Project/Area Number |
04805029
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
松浦 孝 東北大学, 工学部, 助手 (60181690)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 昭一 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (00005232)
大見 忠弘 東北大学, 工学部, 教授 (20016463)
室田 淳一 東北大学, 電気通信研究所, 助教授 (70182144)
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Keywords | ECRプラズマ / 選択性 / エピタキシ / プラズマCVD / 吸着・反応 |
Research Abstract |
本研究では、徹底的な高清浄化とイオンエネルギーの精密制御を図ったECRプラズマ支援CVD装置により実現可能となった、低温選択薄膜堆積の基礎を研究目的としている。今年度は、H_2添加ArプラズマでSiH_4を分解する方法で選択成膜実験を行い、以下のような成果が得られた。 1.研究代表者らは、基板を加熱しなくともSiのホモエピタキシャル成長がArプラズマでSiH_4を分解する方法で可能である事を実証してきたが、さらに、ArにH_2を添加し、その添加量とプラズマ条件を最適化する事により、Si上のみへの選択エピタキシャル成長(この時、マスクSiO_2はエッチングされる)と、SiO_2上のみへの選択多結晶Si膜堆積(この時、基板Siはエッチングされる)の2種類のプラズマ選択成膜、及びそれらの間での選択性の逆転を、基板非加熱で実現できる事を発見した。 2.上記選択Siエピタキシャル成長時におけるマスクSiO_2表面上には、SiO_2エッチングに抑制効果のあるSi゚原子がSiH_4に起因して表面吸着している事を、ESCA分析により明らかとした。 3.選択性逆転は、イオン照射で誘起されるSiH_4の分解成膜反応と、水素ラジカルによる化学エッチング反応が競争的に寄与する事が原因となっている事を明らかとした。 4.イオン照射誘起に使用するH_2添加Arプラズマは、Si上の自然酸化膜のクリーニングに有効で、その除去の過程がウエハ電位の変化に現れる事を明らかとした。 上記に引き続いて、選択成膜条件とプラズマパラメータの関係、及びCH_4による成膜について検討中である。
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