1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04805066
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
進藤 大輔 東北大学, 素材工学研究所, 助教授 (20154396)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平賀 賢二 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (30005912)
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Keywords | 電子顕微鏡 / イメージングプレート / 定量解析 / 電子エネルギー損失分光 / ネットワークシステム / イメージシミュレーション |
Research Abstract |
イメージングプレートで測定した画像データ及び電子エネルギー損失スペクトルを解析するシステムを完成させた。具体的には、備品としてパーソナルコンピューター及びディスプレイを導入にし、汎用のソフトを利用して電子エネルギー損失分光(EELS)のデータを解析すると共に、スーパーコンピューター(大型計算センター)およびワークステーション(百万ボルト電子顕微鏡施設)で大規模に処理された画像データを、本学に最近設置されたネットワークシステム(TAINS)を通して表示及び出力する画像ターミナルを本所(素材工学研究所)に完成させた。この画像ターミナルには、大量のデータを記録するためのハードディスクも増設した。 上記解析システムを用いて、イメージングプレートで測定した電子回折図形上の、熱散漫散乱等のバックグラウンドを差し引くプログラムを開発し、化合物半導体(Ga-In-P)の散漫散乱の解析に応用した。この定量解析により化合物半導体に見られる特徴的な散漫散乱を評価し、この半導体中に存在するわずかな格子変位を初めて検出することに成功した。また、動力学的電子回折効果を取り入れた電子顕微鏡像、および電子回折図形を定量的に解析するプログラムを開発し、層状銅酸化物の高分解能電子の顕微鏡像の解析に応用した。イメージングプレートで測定したタリウム系層状銅酸化物の高分解能電子顕微鏡像においては、定量的な像コントラストの評価より、化学量論組成からわずかにタリウムが欠損していることを明らかにした。現在、イメージシミュレーションとの対応からこのタリウム欠損量の定量的な評価を試みている。また、EELSのデータについても、このシステムを用いて、各内殻励起スペクトルから、ディコンボリューション法によりバックグラウンドを除去し、定量的にフェルミエネルギー近傍の電子状態密度を評価できるプログラムを開発中である。
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[Publications] D.Shindo: "Cu L_<2.3> White Lines of Cu Compounds Studied by Electron Energy Loss Spectroscopy" J.Electron Microsc.42. 48-50 (1993)
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[Publications] D.Shindo: "Quantitative Analysis of Diffuse Scattering of Ga_<0.5>In_<0.5>P with Imaging Plate" Electron Microscopy,EUREM,92. 1. 151-152 (1992)
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[Publications] D.Shindo: "Quantitive Analysis of Diffuse Scattering with Imaging Plate" Proc.50th Annual Meeting of the EMSA. 1188-1189 (1992)
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[Publications] D.Shindo: "Quantitative Analysis of Electron Diffraction with Imaging Plate" Proc. 5th Asia-Pacific Electron Microscopy Conference. 1. 100-101 (1992)
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[Publications] T.Oikawa: "Quantitative Analysis of Electron Beam Irradiation Damage to Polyethylene Single Crystal by Using Imaging Pate" Proc.5th Asia-Pacific Electron Microscopy Conference. 1. 178-179 (1992)
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[Publications] T.Oikawa: "Quantitative Analysis of TEMImages by Using Imaging Plate in Remote Processing System" Electron Microscopy EUREM,92. 1. 147-149 (1992)