1992 Fiscal Year Annual Research Report
媒体中 浮遊粒子の光輻射圧による捕捉と捕捉粒子の物性解析
Project/Area Number |
04805073
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松井 とも子 東京大学, 工学部, 助手 (20092330)
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Keywords | 微粒子 / 光輻射圧 / トラッピング / シリカ / レーザー |
Research Abstract |
Ar^+レーザー(488nm、TEM_<00>を用い、1)SiO_2、ローダミンB吸着SiO_2等の空気中浮遊粒子について、レーザー輻射圧による捕捉位置とレーザー出力、捕捉位置におけるレーザービーム径の検討を行った。レーザー出力一定の時、捕捉位置におけるビーム径は、集束光の立体角に依存せず、一定であり、捕捉位置は集束レンズの焦点上方2.5±0.5mmであった。またレーザー出力100mw以上では、捕捉位置に変化なく、一方100mw以下では出力を下げるに従い、捕捉位置は低下し焦点に接近した。 2)水中に分散したポリスチレン球を捕捉するため、(1)捕捉用光学システム、(2)ポリスチレン球のサイズ及び単位体積中の粒子数、(3)セル形状について検討を行った。(1)交差ビーム光学システムを組み立てた。即ちレーザービームをビームスプリッターで2方向にわけ90゚プリズムで方向を変え、最終的に集束レンズを介して左右の対向ビームを一直線上に合わせた。この時焦点距離が異なる集束レンズを用いて焦点間距離を変化させた。焦点間距離は捕捉の可能性及び安定性に影響を与えた。(2)球径3μm、20μmのポリスチレン球懸濁液を各々1個/1mlになるように希釈した。粒子濃度が大となると粒子同士の衝突および凝集により、更に多数の粒子が存在すると粒子によりレーザー光が遮られ、陰となる部分が多くなり捕捉が困難となった。(3)セル内での水の対流による影響を減らすため セル厚、水深共5mmとした。 以上、各々の要因を検討した結果、焦点間距離:0.6mmの時、集束レンズの焦点距離 f=10mmで3μmのポリスチレン球の捕捉が可能であった。又f=50mmで20μmの球が捕捉される傾向を示した。
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