1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04805074
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
大谷 朝男 群馬大学, 工学部, 教授 (10008469)
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Keywords | 芳香族炭素π電子層 / 電気抵抗 / 粘土鉱物 / 炭素層状複合体 / バーミキュライト / イオン・π電子相互作用 |
Research Abstract |
単一炭素芳香族平面を粘土鉱物層で隔離した試料を調製し,その電磁気挙動を測定することにより,イオン結合性層間での単一炭素層上のπ電子雲の電磁気挙動の解明を試みる.この研究の最大の課題は如何にして炭素/粘土層状複合体を調製するかにある.本研究では,調製後試料の物性測定を考慮してホスト粘土鉱物層にバーミキュライト単結晶を使用した.しかし層間Mg^<2+>の交換反応が起こらず,この解決に手こずった.しかし最終的には以下のような結果を得ることができた. (1)バーミキュライト層間にMg^<2+>が存在すると,層間が強く引きつけられるためにナファゾリンカチオンとの交換が生じない.そこで予めNa^+で交換して層間の結合力を弱めておくとナファゾリンとの交換が起こる. (2)Na^+を用いてバーミキュライト単結晶の陽イオン交換容量を測定したところ,200meq/100gと非常に大きな値が得られた.従来使用してきたスメクタイト類に比べて本研究には最適のホストである. (3)挿入有機物カチオンとして種々のものを検討したが,ナファゾリンが挿入速度,挿入量,炭素化収率の点で最も優れていることが明らかになった. (4)ナファゾリン/バーミキュライト複合体炭素化時の発生ガスを分析したところ,CO,CO_2,CH_4などの発生が認められた.本目的の達成にはCを逸脱させずにHを発生させることが望ましい.炭素化の手法に問題が残された. (5)ナファゾリン/バーミキュライト複合体の800℃炭素化により炭素含有率12wt%の層状複合体試料が調製できた.
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Research Products
(1 results)