1993 Fiscal Year Annual Research Report
パーティクルガンによるトランスジェニック木本植物の育成
Project/Area Number |
04806024
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
黒田 宏之 京都大学, 木質科学研究所, 助手 (00115841)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森川 弘道 広島大学, 理学部, 教授 (00089129)
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Keywords | 木本植物 / 再分化 / ポプラ / 遺伝子導入 |
Research Abstract |
2年間で達成した成果は以下のとおりである。 1)組織片から木本性植物体再生:ヒノキ葉片とポプラシュート組織片からの個体再生条件を検討した。前者では3-5鱗片葉/1再分化シュート、後者では2-5再分化シュート/2mm厚切片の割合で再分化シュートが再生した。培地を交換することによって、発根するが、定量化していない。 2)一年を通じて無菌的に組織片を培養するためには、若い萌芽枝から無菌苗を作ることが必須であった。無菌的シュート培養することによって、季節によらずに実験できるようになった。 3)両刃剃刀を2mm厚にならべることによって、多数のシュート木口切片(500-1000枚)を数分で得ることが可能になった。これによって、ポプラ切片からの個体再生数を飛躍的に増加させることができる。これとは別に自作した切片作成器によって、遺伝子導入のための薄切片(0.5mm厚)を無菌的に調製した。 4)薄切したポプラ組織を用いて、金粒子上にpBI122(35SプロモーターとGUSのキメラ遺伝子)をコーティングし、森川の開発した圧縮空気圧式パーティクルガンでこの遺伝子を打ち込んだ。 1)前処理をしないポプラ切片の遺伝子発現効率(GUSによる一過性発現)は、形質転換植物個体を得るには1-40スポット/プレートと低かった。 2)同様の実験を前処理をしたポプラ切片で行なったところGUSの遺伝子発現効率が200-500スポット/プレートと飛躍的に増加し、形質転換個体を得ることのできる水準に達した。 5)ポプラに関しては形質転換個体を得る目処がついたので、当研究室で遺伝子導入を行なうために、装置の自作を行った。いくつかの方式を検討した結果、ラプチャーディスク方式を採用した。2度にわたる装置の改良で、性能・操作性が向上した。実際に、この装置によって一過性の遺伝子発現を検討したが、その発現レベルは4)-1)程度であった。現在、遺伝子発現のレベルを高める条件をさらに検討している。
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[Publications] Kuroda,Hiroyuki: "c-DNA libraries from trunks" XV International Botanical Congress. 8,4,3-2. 185 (1993)
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[Publications] Umezawa,T.Kuroda,H.Isohata,T.Higuchi,T.Shimada,M.: "Enantioseletive Liguan Synthesis by Cell-Free Extracts of Forsythia Koreana" Biosci.Biotech.Biochem.58(2). 230-234 (1994)
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[Publications] 黒田宏之: "二次組織細胞への遺伝子直接導入装置の試作" 第43回 日本木材学会大会研究発表要旨集. P2121 (1993)
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[Publications] 黒田宏之・酒井富久美: "自作遺伝子導入装置による樹木遺伝子導入と発現" 第44回 日本木材学会大会研究発表要旨集. (1994)
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[Publications] 黒田宏之・樋口隆昌: "木質分子生物学(分担執筆)" 樋口隆昌 編著, 109-140 (1994)