1992 Fiscal Year Annual Research Report
非定常連続培養法による有害植物プランクトンの環境応答に関する研究
Project/Area Number |
04806025
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
山本 民次 広島大学, 生物生産学部, 講師 (40240105)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 治 広島大学, 生物生産学部, 教授 (60034469)
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Keywords | アレキサンドリウム / 連続培養 / リン / 広島湾 / 三河湾 |
Research Abstract |
広島湾産と三河湾産の二株のアレキサンドリウム・タマレンセを入取した。前者は平成3年度に三河湾で赤潮を形成し,後者は広島湾で平成4年度に発生してカキの出荷に大きな被害を与えたものである。それぞれ,対数増殖期に植え継ぎを行うという操作を繰り返し、連続培養に移行した。しかし、通常のスターラーによる撹拌では細胞に与えるダメージが大きく,連続培養が容易ではないことがわかった。従って,とりあえずはバッチ培養法によって光,温度,塩分等に対する生理的特性を確認することとした。一方,スケレトネマ・コステイタムを用いてリン制限条件下で連続培養を行い、同法の手順の習熟に努めた。これによると,リンの供給形態が河川水由来の場合と底層水由来の場合とでは,細胞の生理的応答に顕著な違いは認められなかった。しかし、両条件ともリン欠乏後にリンが供給されると、リンに限らず他の栄養塩類も急速に取り込むことで,同種の増殖速度を大きく加速することがわかった。 平成5年度に行うアレキサンドリウム・タマレンセを用いた連続培養では,次のように装置の設計を変更する計画である。微弱かつ効率よく培養液を撹拌するため,ティアドロップ型の培養槽を用いて、滅菌空気で緩やかにバブリングを行う。また、光合成活性の上昇により,培養液のpHがかなり上昇することもわかったので,CO_2ガスでpHコントローラーを用いて自動的に微調整できるように考慮する。
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