1993 Fiscal Year Annual Research Report
ニホンウズラのリンパ球機能およびMHC多型に関する研究
Project/Area Number |
04806040
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
渡邉 誠喜 東京農業大学, 農学部, 教授 (20078108)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
向山 明孝 東京農業大学, 農学部, 非常勤講師
半澤 恵 東京農業大学, 農学部, 講師 (00181032)
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Keywords | ニホンウズラ / 血清IgG値 / T細胞 / B細胞 / モノクロール抗体 / マイトージェン / 抗体産性能 / MHC |
Research Abstract |
1)ニホンウズラの胸腺由来細胞(Thy細胞)およびファブリシウス嚢由来細胞(BF細胞)を免疫源とするモノクローナル抗体(MoAb)をそれぞれ5種、計10種類作製した。これらは、Thy細胞或はBF細胞にそれぞれ特異的なMoAbが各3種、計6種、また、Thy細胞およびBF細胞に共通のMoAbが4種であった。現在、認識する抗原の免疫臓器、細胞における分布、並びに抗原の生理化学的性状を検討中である。2)酸エステラーゼ染色および酸フォスファターゼ染色によりリンパ球の細胞質に顆粒が観察された。また、Thy細胞とBF細胞との間で、顆粒の数および分布に差異が認められ、併せてリンパ球の成熟との関連が示唆された。3)末梢血リンパ球の各種マイトージェンによる幼若化反応の培養条件を検討し、各マイトージェンの濃度並びに培養適温を明かにした。4)高lgG系統(A系統)と低lgG系統(B系統)との間で、メンヨウ赤血球(SRBC)、ブルセラ死菌(BA)およびサルモネラ細胞壁由来多糖類(LPS)に対する抗体価および抗体のlgクラスの経時的推移と比較検討したところ、A系統のlgG産性能はB系統より高く、逆にA系統のlgM産性能はB系統より低い傾向が認められた。5)A、B両系統間で赤白血球共通抗原型のLyシステムの表現型頻度および遺伝子頻度を比較したところ、両系共に、Ly 1型固体は認められず、Ly 2およびLy 3の、いずれかのホモあるいはヘテロ個体であった。またLy 2およびLy 3の頻度に明確な差異は認められなかった。6)A、B両系統間でニワトリのMHC classIのcDAN(F10)をプローブとしてECL法によりゲノムDNAのサザン解析による制限酵素断片長多型(RFLP)像を比較したところ、PvuII処理したRFLP像において、B系統にはA系統に観察されない7.9kbのバンドが特異的に観察された。
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