1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04807042
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
工藤 恵子 九州大学, 医学部, 助手 (10186405)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浦川 成美 九州大学, 医学部, 助手 (80232916)
今村 徹 九州大学, 医学部, 助手 (00193681)
木村 恒二郎 島根医科大学, 医学部, 教授 (30153191)
永田 武明 九州大学, 医学部, 教授 (00078586)
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Keywords | 体内侵入化学物質 / パラコート / ジクワット / HPLC |
Research Abstract |
体組織中パラコートおよびジクワットのHPLCによる同時分析法の確立とその応用 N-alkyldipyridium塩系除草剤であるパラコート(PQ)とジクワット(DQ)の混合製剤による事故は年々増加する傾向にある.しかしながら類似構造を有する両化合物の体組織中同時分析法についての報告はわずかである.そこで我々はHPLCによるPQとDQの同時検出法について検討を行った. 両薬物はSep-Pak C_<18>カートリッジを用いた個層抽出により効率よく抽出され,臭化カリウムを添加した移動相を用いたHPLCにより良好に分離した.内部標準物質としてL-チロシンを用いた.検量線は0.1〜10mug/gの範囲で直線性を示し,検出下限界は両者とも0.05mug/gであった. 本法はPQとDQの分離に従来用いられている高価な有機イオンペアー試薬の代わりに,安価な無機イオンである臭化カリウムを用いたが,ピークの形状,検出感度ともに従来法に比べ大きな改善がみられた.またいずれの体組織でも測定が可能であった. 本法を用いてPQ,DQ混合製剤を飲用後死亡した剖検屍体中の薬物分析を行ったところPQ,DQいずれも高濃度で検出され,その値から両化合物による中毒死と判定した.
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Research Products
(1 results)