1994 Fiscal Year Annual Research Report
肝再生過程における肝細胞内情報伝達系と細胞間communication能の検討-細胞及び分子生物学的手法を用いて-
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04807054
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
米山 啓一郎 昭和大学, 医学部, 講師 (60192431)
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Keywords | 細胞内カルシウム / 細胞内pH / 共焦点レーザー顕微鏡 / ギャップ結合 / 肝再生 / 細胞間情報伝達 / 細胞内コミュニケーション |
Research Abstract |
前回の報告で、共焦点レーザー顕微鏡を利用し初代培養肝細胞と肝組織切片を用い細胞内[Ca^<2+>]_iや細胞内pHiを測定するシステムを開発し、HGF,EGF等のhumoral factorを用い細胞内〔Ca^<2+>〕_iや細胞内pHiの変化により細胞内情報伝達系を検討したと報告した。 今回の結果はvasopressin,EGF,HGF等のhumoral factorの投与時に肝細葉内の部位により細胞内[Ca^<2+>]_iの増加反応が異なる事を照明した。またpHi指示薬BCECF,SARF 1により初代肝細胞培養系において共焦点レーザー顕微鏡でpHiの測定が可能であることを報告し、その培養条件による差異を報告した。(第4回サイトメトリー学会総会、第5回細胞間コミュニケーション研究会、第79回消化器病学会、第29・30回肝臓学会、論文「共焦点レーザー顕微鏡を用いたラット培養肝細胞内pH測定条件の検討」Cytometotry Research.vol 4,1995.)。 また細胞間communicationの検討は、ガラクトサミン肝障害後の修復過程においてGap Junctionは減少するとの知見を前回得ている。今回、正常とガラクトサミン肝障害後の肝組織切片を用いEGFやHGF等のhumoral factor投与時の肝細葉の部位での[Ca^<2+>]_iの変動を観察した。その結果、正常肝でも肝細葉の部位で[Ca^<2+>]_iの変動に差があり、ガラクトサミン肝障害後では[Ca^<2+>]_iの変動とGap Junctionの変動に正の相関があり、肝細葉間で情報伝達に局在差を示す知見を得たので現在報告中である。またGap Junction機能の観察のためin vivo,in vitroでLucifer Yellowをマイクロマニュピレーターを用いマイクロインジェクター法により肝細胞内に注入しhumoral factor投与での違いを肝細胞間の色素移動率より検討し現在研究を進行中である。
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Research Products
(1 results)