1993 Fiscal Year Annual Research Report
急性呼吸不全における低体温療法の冷却温に関する基礎的研究
Project/Area Number |
04807086
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
行岡 哲男 杏林大学, 医学部, 助教授 (00182668)
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Keywords | 低酸素血症 / 低体温 / 酸素消費量 / 酸素供給量 |
Research Abstract |
実験動物として購入したビーグル犬を用いて全身麻酔下に各種カテーテル類の挿入、心拍出量、血液ガスの測定、呼気分析による酸素消費量、炭酸ガス排泄量の連続モニター等を行なった。麻酔はペントバルビタール、筋弛緩剤はパンクロニウムブロマイドを使用した。 窒素ボンベと空気ボンベよりガスブレンダーを用い、混合気を調整し吸入酸素濃度を低下させるシステムによって吸入酸素濃度を20.9%から12%まで低下させ、安定した低酸素状態を作成し、表面冷却により犬の体温を低下させた。体温測定はスワンガンツカテーテル先端の心房温で行なったが、実験時間約8時間で、体温を37度より概ね1時間あたり1度で30度まで下げた。体温が低下すると酸素消費量、炭酸ガス排泄量は低下し、これに対して酸素供給量は33度前後に一過性の上昇を認めた。 4匹の犬で以上の実験を施行し、データーサンプリングを行った結果酸素の供給と消費のバランス(=酸素供給量/酸素消費量)はほぼ32度前後(32.5±0.5度,平均±標準偏差)で最高値をとった。 現在は、さらに実験を続け対象数を増やす段階にある。
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