1993 Fiscal Year Annual Research Report
LIFによる生体免疫系の調節・制御とその病態生理学的意義
Project/Area Number |
04807087
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
遠藤 昌夫 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (00112681)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山高 浩一 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (10230442)
飯尾 宏 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (20202806)
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Keywords | LIF / SEKI / colon 26 / 好酸球 / サイトカイン |
Research Abstract |
消化器外科領域の癌患者25症例より採血し、RIA法にて血清中のLIFを測定したが、いずれの症例でもLIFは検出されなかった。しかし、ヒト由来癌細胞株20種(腺癌15種、扁平上皮癌5種)およびヒト癌組織25症例(大腸癌15例、肝細胞癌10例)について、RNAを抽出しRT-PCR法にてLIFmRNAを測定したところ、ヒト由来癌細胞株20種中13種に、またヒト癌組織25例中11例でLIFmRNAが検出された。LIFの産生量については不明であるが、かなり多くの癌細胞でLIF遺伝子が発現していることを本データーは、示している。また、昨年度の研究の進展により、癌悪液質を惹起するヒト癌細胞由来のSEKIやマウス由来の癌細胞colon 26がin vivoにおいて好酸球の分化・増殖を抑制する物質を産生することを明らかにした。今年度はin vitroにおける好酸球の分化・増殖抑制を測定する系を確立し、本測定系を用いてこの物質が分子量1万以上のタンパク質である事を示唆する結果が得られた。即ち、マンソン住血吸虫を感染させたマウス脾臓より血球細胞を得て、in vitroでcolon 26やSEKI細胞の培養上清を添加し、ペルオキシダーゼ活性を測定することにより好酸球の分化・増殖抑制作用を検討した結果、その作用は硫安沈澱に残っていた。また、分子量1万以上をカットするフィルターを通すとその活性は1万以上の分画に濃縮されて残っていた。今後は、この物資を精製・同定したいと考えている。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Endo: "Recto‐Vagioxo‐Vestibulopiasty using a vagino‐colonic flap with clouble colonic implantation for rectoclodcal fistula fistula fistula" J.Pediatric Surgery. 29. 348-351 (1994)
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[Publications] Morise: "Pathophysiological role of endothelin‐1 in renal function in onclotoxin rats" Surgery. 115. 199-204 (1994)
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[Publications] 遠藤昌夫: "小児外科Up‐to‐Date.小児の栄養" 外科診療. 35. 1013-1023 (1993)
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[Publications] 上田政和: "担癌生体の代謝変動" J.J.P.E.N. 15. 603-607 (1993)