1994 Fiscal Year Annual Research Report
モノクローナル抗体フラグメントカクテルを応用した新しい食道癌の診断と治療-臨床応用への基礎的検討-
Project/Area Number |
04807096
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
入江 均 久留米大学, 医学部, 助手 (40176516)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 輝彦 医学部, 助手 (50199288)
小中 敏生 医学部, 助手 (00195752)
富田 祐輔 医学部, 助手 (30197933)
島 一郎 医学部, 助手 (60178928)
山名 秀明 医学部, 講師 (30140669)
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Keywords | 食道扁平上皮癌 / モノクローナル抗体 / F(ab′)_2フラグメント / Fabフラグメント / 生体内分布 / 腫瘍イメージング |
Research Abstract |
本年度の研究計画は、我々が作製したモノクローナル抗体の1つであるKIS-1を用いて分子量の異なるフラグメントを作製し、それらのカクテルによる生体内分布を検討することであるが、この目標は以下の如く一応達成された。Intact kis-1抗体とF(ab′)2抗体の両者をヨードゲン法により^<131>Iで標識し、同時に両者を担癌ヌードマウスに靜注し、経時的な生体内分布の検索とともに抗腫瘍効果についても検討を加えた。生体内分布の検討において、標識フラグメントの総投与量は50μCiとし、また抗腫瘍効果の検索に於てフラグメントの総投与量は200μCiとした。^<125>I-Intactと^<125>I-F(ab′)2の両フラグメント同時投与による生体内分布をみると、投与後3日目より移植腫瘍の%ID/gは^<125>I-Intact単独投与に比べて若干%ID/gは高値を示したものの、^<125>I-F(ab′)2単独投与と比べて顕著な差異はみられず、7日後においても^<125>I-Intact単独投与と比べて腫瘍部の%ID/gがやや高値となるものの明かな差異は認められなかった。^<131>Iで標識した抗体投与による抗腫瘍効果を経日的にみると、比較対照としての無治療のControl群と比べて131I-inta-ct単独投与群並びに。^<131>I-F(ab′)_2単独投群はいずれも抗腫瘍効果を認めたが、腫瘍イメージングとは逆に後者に比べて前者の抗腫瘍効果が良好であった。一方、intact抗体とF(ab′)_2抗体の両者を同時投与した場合に抗腫瘍効果をみると最も腫瘍増殖抑制効果が顕著で臨床におけるtumor targeting therapyとしての有効性が十分に示唆された。
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