1992 Fiscal Year Annual Research Report
Open Loop conditionによる追跡眼球運動
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04807126
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
岩沢 寛 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 講師 (60148096)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐久間 惇 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助手 (30235204)
加藤 功 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (90018375)
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Keywords | Open Loop condition / 追跡眼球運動 / Step-Ramp刺激 / ENGシステム / サーチコイル / コンピューター分析 |
Research Abstract |
従来の追跡眼球運動は、周波数、振幅、子測性に依存し、正確に追跡眼球運動を定量する事ができなかった。私供はRash bass(1961)の不連続な動き(Step)一緩徐な動き(ramp)をランダムに行うことができる刺激装置を開発し、ENGシステムで行ってきた。コンピューター分析を行うにあたって、従来のシステムでは、ノイズ処理に限界があり、次の装置を試作した。1)Rammel(1984)の方法に基づいて、直径51cmの磁場を作製し、シリコンラバー製サーチコイルを用いて記録すると、基線のずれが少なくなり、追跡眼球運動の眼球速度、加速度の精密な記録が可能となった。2)サーチコイルからの記録データを専用アンプとシグナルプロセッサー(ASIP-6260)で電圧を±10Vにおさめ、A/Dコンバーター(ADX-98E)を介し、サンプリングタイム250Hz、変換スピード12ビットで、コンピュータに取り込み、自作プログラムで分析を行った。その結果、Step-ramp刺激の有用性が確認された。3)若年者10名(平均年令:26、1才)、と高令者10名(平均年令:63、5才)の20名に対し、Step-ramp刺激による滑動性眼球運動を測定した結果、ramp刺激4゚/Secに対して、Step幅を変化させると、若年者群と高令者群との間の滑動性眼球運動の潜時に有意差(P〓0、05)が認められた。他の刺激条件での分析を現在行っている最中であるが、Step-ramp刺激による、眼球運動の分析は、従来の追跡眼球運動記録では、分析不可能であった詳細な眼球速度、加速度が分析でき、非常に有用であると考えられる。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 佐久間 惇 (共)加藤 高橋 岩沢 荻野: "STEP-RAMP刺激による滑助性眼球運動の分析ー刺激方法と潜時との関係" 日本平衡神経科学会雑誌(Eqiull brium Research). 51. 129- (1991)
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[Publications] 加藤 功 (共)岩沢 高橋 佐久間 荻野: "追跡眼球運動と加齢について" 小児と高令者の平衡機能研究. 51. 12- (1991)
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[Publications] 高橋 馨子 (共)加藤 岩沢 佐久間 荻野: "Open Loop conditionによる追跡眼球運動と加齢について" 日本平衡神経科学会雑誌. 51. 128- (1991)
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[Publications] 荻野 貞雄: "サーチコイルシステムによる眼球運動記録" 日本平衡神経科学会雑誌. 51. 137- (1991)