1992 Fiscal Year Annual Research Report
歯槽骨破壊の指標としての歯肉滑滲出液プロテオグリカン
Project/Area Number |
04807137
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Research Institution | Asahi University |
Principal Investigator |
岩山 幸雄 朝日大学, 歯学部, 教授 (70028744)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村橋 慶宣 朝日大学, 歯学部, 助手 (00230003)
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Keywords | プロテオグリカン / グリコサミノグリカン / 歯肉溝滲出液 / 歯周炎 / 歯槽骨 / 陽性荷電膜 |
Research Abstract |
歯肉溝滲出液プロテオグリカンーグリコサミノグリカンと歯周炎との関係については、ヒアルロン酸は主として浅部歯周組織の炎症と、また硫酸化グリコサミノグリカンは深部歯周組織の炎症とかかわり合いがある事をすでに明らかにした(日歯周誌、29、844、'87、日歯周誌34、368、'92)。 これらの研究で用いられた方法は、ELISA法、電気泳動法などの時間を必要とするもので、より簡単で精度の高い方法が望まれる。陽性荷電膜細片で採取した滲出液を0.2%アルシアンブルーで染色し、これをデンシトメーターで測定することによりngレベルでプロテオグリカンーグリコサミノグリカンの検出が可能であった。ヒアルロン酸と硫酸化グリコサミノグリカンは、染色液のマグネシウム濃度を変えることによって分別可能であった。DNA、血清アルブミンの呈色に対する妨害はわずかであったが、唾液成分の妨害は避けられなかった。 深部歯周組織破壊のマーカーと考えられる硫酸化グリコサミノグリカンを、含量の多いヒアルロン酸と分別検出できたことの意義は大きい。またテクニックは極めて簡単で、かつ微量検出できることも今後の研究に利するところが大きい。しかし、難点は唾液成分による妨害で、これをいかに小さくするかは今後の問題である。 本研究の結果は40回国際歯科研究学会日本部会(JADR)1992、12、月、東京、abstracts paper 69P で発表した。
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