1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04807143
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
泉 祐幸 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (60168276)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木野 孔司 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (80143585)
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Keywords | 顎関節 / 顎関節手術 / 関節円板切除 / 中間挿入物 / シリコーン / 耳介軟骨 |
Research Abstract |
1.家兎顎関接腔を開放し、周囲滑膜まで含めて関節円板を切除、摘出した。円板摘出後、シリコーンを挿入固定し、創を縫合閉鎖した。挿入後、肉眼的に顎関節部に腫張、発赤などの炎症症状は認められず、またシリコーンの排出もみられなかった。 2.シリコーンを挿入した家兎を経時的に屠殺後、顎関節を一塊として切除し、関症腔内の変化を観察した。シリコーンは顎関節内に保持されており、その周囲に薄い、強靭な結合組織の被膜が覆っているのが観察された。下顎窩と下顎頭の間に癒着の所見は認められず、開口障害もなかった。しかし、下顎頭には骨の変形と思われる像も観察された。 3.さらに家兎の耳介軟骨を取り出し、これを凍結乾燥処置を行った後、生理食塩水溶液にて再処理を行って、同様に摘出した関節円板に代えてこの耳介軟骨を挿入した。これを順次、屠殺後顎関節を一塊として摘出し、組織学的、生化学的に分析検討を行っているところである。 今後の研究の展開として、 1.顎関節円板切除後、下顎窩および下顎頭軟骨層削除など種々の条件下での治癒過程、癒着の有無、周囲骨の骨吸収の程度をX線学的、組織学的に検索する。 2.シリコーンを摘出した後の組織反応(再癒着の有無、程度)について経時的に観察し、暫間的中間挿入物の可能性、最適な摘出時期について検討する。
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