1994 Fiscal Year Annual Research Report
異常輸送に基づくディスラプティブ不安定性発生と緩和の機構
Project/Area Number |
04808002
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
伊藤 公孝 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授 (50176327)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 早苗 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (70127611)
東井 和夫 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (20093057)
佐貫 平二 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授 (80109355)
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Keywords | ディスラプティブ不安定性 / トロイダルプラズマ / 異常輸送 / 分岐現象 / 磁場乱雑化 |
Research Abstract |
これまでの研究により、破壊的諸現象を統一的に見るため、不安定性の発達という見方に変わる、分岐現象という新たな描像を得た。その機構として、「輸送係数」と「不安定モード」の間の連鎖機構を理論的に得た。それに基づき、巨視的な変形モードの爆発的成長と急な終焉、さらに終状態平衡の多様性が説明された。 さらにこの連鎖機構を一般のプラズマ乱流に適用し、"Self-sustained Turbulence"の物理を展開した。この理論的方法論は、従来の理論を超える、異常輸送理論の新展開を生み出した。その理論的方法に立って、異常輸送理論を展開した。輸送係数の表式を得た。この表式は、今まで知られているさまざまなL-モードの輸送係数の性質を説明できるだけでなく、H-モードやその他の改善閉じ込めモードの輸送現象にも説明を与える。 この異常輸送の理論から、輸送係数に分岐現象があることが理論的に導かれる。代表的なものは、径電場の分岐であり、かねてより、筆者らがH-モードの物理的説明として提唱してきたものである。 それに加えて、圧力が高まった所で発生する新たな輸送係数の分岐が今回見出された。ベータ値がある閾値に達すると、磁気面破壊が自発的に維持され、電子輸送係数とイオンの輸送係数が急激に増大する。L-モード閉じ込めに特有の乱流状態は消失し、さらに乱流レベルと輸送係数の大きい状態に分岐する。この新しい分岐がベータ崩壊現象の理論的説明として提唱されるに到った。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 伊藤 公孝(他): "Self-sustained Turbulence and L-mode Confinement in Toroidal Plasmas I" Plasma Physics Contr.Fusion. 36. 279-306 (1994)
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[Publications] 伊藤 公孝(他): "Tnermal and Electric Oscillation driven by Orbit Loss in Helical Systems" Physics of Plasmas. 1. 796-798 (1994)
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[Publications] 伊藤 公孝: "Theoretical Progress on H-mode Physics" Plasma Physics Contr.Fusion. 36. A307-A318 (1994)
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[Publications] 伊藤 公孝(他): "Self-sustained Turbulence and L-mode Confinement in Toroidal Plasmas II" Plasma Physics Contr.Fusion. 36. 1501-1520 (1994)
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[Publications] 伊藤 公孝(他): "Roles of Electric Field on Toroidal Magnetic Confinement" IEEE Transactions on Plasma Science. 22. 376-387 (1994)
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[Publications] 伊藤 公孝(他): "lnfluence of wall Material on the H-mode Performance" Plasma Physics Contr.Fusion. 37(印刷中). (1995)