1992 Fiscal Year Annual Research Report
コンピュータやロボットを用いたシミュレーションによる運動学習指導に関する研究
Project/Area Number |
04808018
|
Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
吉澤 正尹 福井大学, 教育学部, 教授 (30020126)
|
Keywords | コンピュータ / 運動ロボット / シミュレーション / 運動学習指導 / 器械運動 |
Research Abstract |
平成4年度は,本研究の目的であるI.シミュレーションやロボットを用いた学習指導のためのプログラムやロボットの開発,II.一連の学習指導プログラムを応用した実験授業を行い,学習者の認知レベルや学習意欲ならびに学習動作の変容を追跡記録することによって,シミュレーションを用いた学習プログラムの効果を検証する,の2点のうち,前者について,下記のように進めることができた。 1.小学校において学習指導が難しいと言われる器械運動をとりあげ,マット・とび箱・鉄棒運動の教材についてバイオメカニクス的な視点から分析を行った。 2.上記で分析を行った教材のうち,特に器械運動の基礎となる教材で,しかも回転動作を含む運動を物理学的・生理学的側面からの理論構造を整理した。 3.回転動作を含む教材のうち,マット運動の「開脚前転」,鉄棒運動の「前転」,「後転」および「さか上がり」などについては,上記の理論構造の分析結果に基づいて,ラジオコントロールによって上・下肢関節が屈伸するロボットを作成し,マニュアル操作することによって,前述の各運動が可能にした。 4.特に鉄棒運動における「前転・後転」については,肢関節と膝関節の屈伸運動によってコンピュータ画面上のロボットをマウス操作で行うことで回転動作を行なわせるプログラムを開発した。 5.平成5年度に実施するシミュレーションやロボットを用いた学習指導のための予備調査として,現在,小学校で行なわれている器械運動の学習指導の現状を,(1)学習内容,(2)学習指導時間,(3)学習指導方法(4)学習指導の成果,などの点から分析を行っている。これらの調査集計については現在進行中である。
|