1992 Fiscal Year Annual Research Report
リソゾーム形成におけるβ-COP様膜表在性蛋白質の役割
Project/Area Number |
04808031
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
江崎 淳二 順天堂大学, 医学部, 助手 (60232948)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石堂 一巳 順天堂大学, 医学部, 助手 (40212906)
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Keywords | リソゾーム / PCR / リソゾーム膜蛋白質 / coat protein |
Research Abstract |
clathrin coated vesicle及びnon clathrin coated vesicleの輸送にはadaptinやcoat proteinといった特徴的な蛋白質が重要であることが示唆されている。リソゾームへの輸送機構についても類似した蛋白質が存在することが予想されることから、数種の手法による検討を行っている。 1)β-adaptin及びβ-COPのアミノ酸配列を比較し、PCR増幅を行うための条件に適合した二か所の配列、すなわちラット肝β-COPのアミノ酸40番目から46番目及び112番目から117番目を選びだした。このアミノ酸配列に基づいてDNA配列を予測し、この配列を有するDNA primerを合成した。これをcDNAライブラリーを鋳型として、緩やかな条件でPCR増幅を行い、上記の二つの蛋白質に類似した新規の蛋白質のクローンを得る予定である。 2)リソゾーム膜蛋白質のC末端側のアミノ酸配列を有するペプチドを合成し、この合成ペプチドを結合した親和性カラムに細胞質画分をかけ、吸着する蛋白質の分離精製を行っている。またこれらの吸着蛋白質をさらにSephadex G200を用いたゲル濾過及びDE52を用いたイオン交換クロマトグラフィーによって更に精製を行い、数種の蛋白質が分離されつつある。これらの蛋白質のうち、50kDaの蛋白質については現在ウサギを用いて抗体の作成を行っている。今後、更に数種の蛋白質を精製していくと共に、牛の脳より分離したtublinを用いて、ラット肝細胞質画分のtublin親和性蛋白質を分離する予定である。以上の方法によって得られた蛋白質については、更にその関連について調べる。更に、それらに対する抗体を作製し、これらの蛋白質のリソゾーム形成における役割について検討を行っていくつもりである。
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