1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04808035
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山寺 亮 東北大学, サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター, 助手 (90004465)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 尚司 東北大学, サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター, 教授 (70026029)
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Keywords | 個人被曝線量計 / モノマー検出器 / イメージングプレート / 速中性子検出器 |
Research Abstract |
前年度は測定装置の開発と溶媒中に含まれるゴミの影響とゴミ除去法の検討を行い、ゴミ除去については解決できた。今年度は未解決の部分について研究を進めた。 (1)「レイリー散乱を利用した、重合体塊の測定装置の開発」 自作の硬質ガラス製コーン型セルでは目的外の散乱線が多すぎ、目的のレイリー散乱線も集光しにくいことがわかったので市販の石英製のフローセルに置き換えた。その結果SN比は約10倍高くなったが、1mSv程度の測定が可能となった段階で、本研究の目的の微弱放射線を評価するほど高いSN比は得られていない。セルの構造になお検討が必要である。 (2)「γ線の評価」 この検出器はγ線に対しても感度を持っていることが判り、中性子による線量当量を評価するにはγ線による寄与を精度良く差し引く必要が生じた。この目的にはフイルムバッジは感度も精度も悪くとても使えないので、イメージングプレート(IP)を用いてγ線を評価する方法を開発した。γ線に対する感度は0.5μSvから50mSvまで直線性があり精度も0.2mSvに対して1.5%と極めて良く本研究の目的に合った線量計であることが判った。速中性子のモノマー検出器とγ線のIP検出器を組み合わせた多目的個人線量計の開発に見通しを得た。 (3)「検出器の検出効率」メタクリル酸メチルモノマーの速中性子に対する感度は、^<252>Cf中性子源1mSV当り321〜150パルス/秒であった。実験によって値が変動し精度の高い値は得られていない。この原因としてシグナルに対してノイズが大きいことと(上述)、モノマーの化学的不安定性などが考えられる。モノマー検出器の放射線以外に対する安定性について、モノマー容器の影響、光、温度、含有する酸素ガスや水の影響などについてなお細かい検討が残されている。
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Research Products
(1 results)