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1993 Fiscal Year Annual Research Report

江戸時代のアイヌ社会における家と集落

Research Project

Project/Area Number 04808038
Research InstitutionIwate University

Principal Investigator

遠藤 匡俊  岩手大学, 教育学部, 助教授 (20183022)

Keywordsアイヌ / 江戸時代 / 本拠地 / 集団の流動性 / 人口減少 / 家族 / 狩猟・採集民 / 蝦夷地(北海道)
Research Abstract

漁撈・狩猟・採集生活をしていたアイヌが和人の影響を受けるようになった段階で、家の構成員が流動的に変化していた現象が確認されている。しかし、家の構成員が流動的に変化する原因とメカニズムは不明であった。平成5年度の研究目的は、まず、家構成員の流動性の原因とメカニズムを明らかにすることであった。 天保5(1834)〜明治4(1871)年の高島アイヌでは、多くの家が高島場所内にとどまっていたが、家単位の居住者を追跡した結果、個人の家間移動が激しく、家の構成員は流動的に変化していた。家間移動回数を比較すると、家構成員が流動的に変化していた高島・紋別場所では2回以上の移動者が多く、家構成員が固定的であった静内場所と樺太南西部ではほとんどが1回であった。すなわち、家構成員の流動性はおもに2回以上の移動者によって惹き起こされていた。高島アイヌで個人の家間移動が激しく生じたおもな原因は、高い死亡率と離婚である。とくに配偶者との死別・離別によって、親子・兄弟姉妹の居住する家へ移動したり、再婚のために他家へ移動するために2回以上の移動が生じ、家構成員は流動的に変化していた。家構成員の流動性は、必ずしも狩猟・採集という生業形態や遊動性とはかかわりなく生じていた。
以上のことが判った。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 遠藤匡俊: "人口減少期の高島アイヌにおける家構成員の流動性のメカニズム" 地理学評論(ser.A). 67. 79-100 (1994)

URL: 

Published: 1995-02-08   Modified: 2016-04-21  

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