1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04832008
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
鈴木 久敏 筑波大学, 社会工学系, 助教授 (10108219)
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Keywords | マシニングセンタ / FMS / 工具交換 / 段取り時間 / 無段取り加工 / グループテクノロジー / 数理モデル / 最適化理論 |
Research Abstract |
マシニングセンタは、工具マガジンに複数の工具を取り付け、自動工具交換装置(ATC)が工具を使い分けながら、多品種の製品を加工する。加工製品の切り替え毎に工具交換を行なうと、段取り時間が発生し、マシニングセンタの生産性向上を阻害する。使用工具の共通性が高い製品をうまくグループ化し、グループ内製品の加工に必要な工具群(工具モジュール)を工具マガジンに同時に取り付け、工具交換なしにグループ内製品を連続生産し、製品グループの切り替え時に、工具モジュールを丸ごと交換することで、工具交換作業の大幅な削減、段取り時間の短縮、生産性の向上が可能となる。 本研究は、使用工具の共通性が高い製品をグループ化する問題を、二部グラフ上の最適化問題として把握し、グラフ理論、ガロア理論、数理計画法を援用し、その解法(アルゴリズム)を開発し、計算機ソフトウェアとして実現することを目的としている。 本年度は、申請者が先に発表した「無段取り最長期連続加工」可能な工具モジュールの成果を、「最小の工具交換で加工」可能な工具モジュールを求める問題に拡張するため、(1)工具交換作業を最小とする工具モジュールを求めるアルゴリズムの開発、(2)プロトタイプの計算機プログラムをインプリメントを行った。現在、インプリメントした計算機プログラムの性能を確かめるため、(3)その実用性に関する計算機実験を行っている最中である。 来年度は、本年度の成果の上に、(1)現実の生産現場での実務データの収集、(2)収集したデータに対して前年に開発したアルゴリズムを適用する実用化実験を行い、(3)研究成果をまとめ、報告書を作成する予定である。
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