1993 Fiscal Year Annual Research Report
新しいサイクリン依存性キナーゼ(cdk)による細胞周期の制御機構の解析
Project/Area Number |
04833008
|
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
安田 秀世 金沢大学, 薬学部, 助教授 (40111554)
|
Keywords | cdk / サイクリン / cdc2キナーゼ / リン酸化 / 細胞周期 |
Research Abstract |
cdkの活性は燐酸化、脱燐酸化によって制御されていると考えられる。特にcdc2キナーゼはN末から14番目のトレオニン、15番目のチロシン残基の燐酸化により活性が抑制され、逆に161番目のトレオニンの燐酸化はこの活性に必須である。この161番目のトレオニンを燐酸化する酵素としてアフリカツメガエルのp40^<MO15>が確認された。このp40^<MO15>にホモロジーが高い遺伝子としてライスから単離されていたcdkの一つR-2遺伝子が存在した。そこでこのライスR-2が燐酸化酵素活性を持ち、cdc2キナーゼを活性化をできるかどうかを検討し、CAK(cyclin dependent kinase activating kinase)の構造上の一般性を明らかにすることを目的とした。まず大腸菌で発現させたライスR-2の燐酸化酵素活性を調べたところ、HeLa細胞中のcdc2キナーゼをサイクリンB存在下で活性化することができた。さらにマウスからp40^<MO15>とcdc2キナーゼのホモロジーの高い部分をプローブにしてp40^<MO15>のホモログを単離した。このマウスCAKはp40^<MO15>とアミノ酸レベルで83%の騒動性相同性を示した。これらCAKはいずれもcdc2キナーゼのPSTAIRE配列部がNXTALREでありこの配列がCAKの特徴である可能性が強く示唆された。
|
-
[Publications] Honda,R.: "Dephosphorylation of human p34^<cdc2>kinase on both Thr-14 and Tyr-15 by human cdc25B phosphatase" FEBS Lett.318. 331-334 (1993)
-
[Publications] Kitagawa,M.: "cdc2-like kinase is associated with the retino blastoma protein" Oncogene. 7. 1067-1074 (1993)
-
[Publications] Kitagawa,M.: "Butyrolactone I,a selective inhibitor of cdk2 and cdc2 kinase" Oncogene. 8. 2425-2432 (1993)