1993 Fiscal Year Annual Research Report
runt関連マウス遺伝子の細胞腫特異的発現調節機構の解析
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04833015
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
丸山 光生 京都大学, ウイルス研究所, 助手 (00212225)
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Keywords | 転写因子 / 組織特異的発現 / AML1 / t(8.21)転座 |
Research Abstract |
PEBP2αはDNA結合能、βサブユニットとのダイマー形成能を有するrunt domainを機能領域に持つ新しい転写因子ファミリーを形成している。現在までにT細胞株、またマウス組織では胸腺に強く発現が見られるPEBP2αA、ヒト急性白血病関連遺伝子AML1のマウスホモログPEBP2αB、さらに神経系での遺伝子転座による発がんへの関与が示唆されるαC cDNAが単離されている。一方、βサブユニットは現在までに一種類のみ同定されており、mRNAの発現は調べた限りの細胞株で普遍的である。PEBP2αはαA,αB,αC間でそれぞれ異なった細胞種特異性を示し、ファミリー間での機能を多様化している。本年度は、これらPEBP2αのなかでも分子種レベルでの解析が最も進展しているαAを用い、細胞腫特異的発現のメカニズムを解析することを目的に各分子種のmRNAの発現を解析した。αA遺伝子において、すでに単離されている分子種(αA1,αA2,αA3)のmRNAの発現をノーザン法あるいはRT-PCR法により解析した結果、αA1,αA3 mRNAの発現は調べた細胞種においてはT細胞特異的であったが、αA2は普遍的であった。この事実はスプライシングの差異にて生じる同一遺伝子由来の異なる分子種において、その発現が異なる制御を受けている事を示唆している。今後は、これらの同一遺伝子内に見られる発現の特異性の生理的意義を含め、それらの発現調節機構に関してもさらに検討を続けていきたい。また、他のrunt関連マウス遺伝子であるPEBP2αB(B1、B2)、αCについても新たな分子種の同定を試みるとともにその発現を調べることでファミリー全体の機能的連関を解析し、各々の細胞種、あるいは組織特異的発現が、白血病発症や広く細胞の分化に対してどのように関わっているのかを明らかにしていきたい。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Suk Chul Bae: "PEBP2αB/Mouse AML1 Consists of Multiple Isoforms That Possess Differential Transactivation Potential" Mol.Cell.Biol.(印刷中).
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[Publications] Suk Chul Bae: "Isolation of PEBP2αB cDNA representing the Mouse homologue of human acute myeloid leukemia gene AML1" Oncogene. 8. 809-814 (1993)
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[Publications] Eiko Ogawa: "Molecular cloning and characterization of PEBP2β the heterodimeric partner of a novel Drosophila runt-related DNA binding protein PEBP2α" Virology. 194. 314-331 (1993)
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[Publications] Eiko Ogawa: "PEBP2/PEA2 represents a new family of transcription factor homologous to the products of the Drosophila runt and human AML1" Proc.Natl.Acad.Sci.USA. 90. 6859-6863 (1993)