1992 Fiscal Year Annual Research Report
老化に伴うコラーゲンとコラーゲン結合性熱ショック蛋白質の発現の変化に関する研究
Project/Area Number |
04836008
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
佐賀 信介 名古屋大学, 医学部, 助教授 (40144141)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮石 理 愛知医科大学, 加齢医科学研究所, 助手 (60229797)
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Keywords | 老化 / 熱ショック蛋白質 / コラーゲン結合性 / HSP47 / 線維芽細胞 / 熱ショック反応性 |
Research Abstract |
1. 8週齢の若マウスと24-26カ月の老マウスの尾の腱組織より線維芽細胞を培養し、抗HSP47モノクロナール抗体結合Sepharose-4Bを用いた免疫沈降によりHSP47の発現量を調べた。 (1)継代初期(PDL2)の細胞群では、HSP47のconstitutiveな合成量は老マウス由来線維芽細胞も若マウス由来線維芽細胞と同程度であった。 (2)継代初期の細胞群での熱ショックによるHSP47の誘導能(熱ショック反応性)は、若マウス由来細胞では熱ショックを加えない状態の1.57倍であったのに比して、老マウス由来細胞では1.21倍しか誘導されなかった。 (3)一方、継代数の進んだ(PDL7〜8)細胞群では、HSP47のconstitutiveな合成量は個々の細胞毎でのバラツキが大きかったが、全体に低下する傾向を示した。 (4)継代数の進んだ細胞群では、熱ショックによるHSP47の誘導能は由来マウスの老若にかかわらず、ほとんどみられなかった。 2. ヒト線維芽細胞について、マウス線維芽細胞と同様な実験を行なったが、マウス細胞において得られた結果と一致する傾向が見られたが、個々の細胞毎のバラツキがマウスの細胞より大きく、さらに例数を多くする必要があると考えられた。以上の結果は老化に伴いHSP47の誘導能が低下することを示し、この変化が老化に伴うコラーゲン代謝の変化の一因をなしている可能性が示唆された。
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