1992 Fiscal Year Annual Research Report
化骨形成モデルにおける老化による骨形成能低下機序の解明
Project/Area Number |
04836022
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
土肥 祥子 奈良県立医科大学, 医学部, 助教授 (50155628)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田端 司郎 奈良県立医科大学, 医学部, 助教授 (40041652)
大串 始 奈良県立医科大学, 医学部, 助手 (80213669)
森山 忠重 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (60075041)
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Keywords | 化骨形成 / 老化 / 骨髄細胞 / 骨芽細胞 / 骨基質蛋白質 / オステオカルシン |
Research Abstract |
研究代表者らは、細胞レベルの骨形成モデル、即ちミリポアメンブレンで囲んだディフィージョンチャンバー(DC)内にラット骨髄細胞と脱灰骨基質とを封入し、ラット皮下移植によりDC内の骨形成過程を経時的に検索するバイオアッセイ法を確立してきた。老化による骨形成能低下の機序を明らかにするため、幼若から老齢へと週齢の異なるラットの骨髄細胞をDC内に封入後、骨髄細胞の分化能とエイジングの関係について遺伝子レベルで検討した。 1. 骨芽細胞の表現型であるアルカリフォスファターゼ(ALP)、オステオポンチン(OP)のcDNAを、ラット海綿骨より調製したmRNAを用いて逆転写酵素により合成した。次いで対応するオリゴヌクレチオドプライマーをDNA合成機で合成しPCR法にてALP,OPcDNAを増幅した。2つのcDNAをプラスミドに組み込みクローニングを行った。 2. これらのcDNAを使いフィルターハイブリダイゼーションによりALP,OP,BGPのmRNAを固定する実験系を確立し、DC内骨形成モデルにおいて骨芽細胞の活性をあらわすとされるALPと高度に分化した骨芽細胞の存在を表すBGPのmRNAを証明した。 3. 4,8,12,23週齢のラット骨髄細胞を脱灰骨基質とともにDC内に封入後同系ラットに移植し5週後の骨形成を比較検討したところ8週齢、12週齢ラットの骨髄細胞により効率よく骨が形成され、23週齢ラットの骨髄細胞による骨形成能は低下していることがBGP,OPのmRNAの発現量の測定から明かになった。
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