1992 Fiscal Year Annual Research Report
加齢に伴い減少するタンパク質SMP30の遺伝子構造と発現の解析
Project/Area Number |
04836027
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
藤田 敬子 (財)東京都老人総合研究所, 分子生物, 助手 (00100131)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸山 直記 (財)東京都老人総合研究所, 分子病理, 室長 (00115940)
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Keywords | 老化 / 老化指標蛋白質 / ラット肝臓タンパク質 / SMP30 / cDNA / 遺伝子発現 / 加齢 |
Research Abstract |
我々は、老齢Rat肝においてAndrogen-independentに減少する蛋白質SMP30を発見した。現在までにSMP30の蛋白質の精製ならびにcDNAの単離に成功している。SMP30は、既存のデータベースとのHomology検索の結果、一致するものはなく全く新しい蛋白質であると考えられた。SMP30は雌雄共に老齢で減少すること、ならびに高等動物に広く保存されていることより、その遺伝子発現制御と老化との関連を明かにすることは加齢における一般的な遺伝子発現制御機構の解明の良いモデルになり得ると考えられた。我々は、SMP30の生理機能を明かにし、その発現制御と老化との関連を解析することを目的にして、まず年限内に、Rat SMP30 cDNAに相同なHumanのcDNAの単離を試みた。その結果、1.4kbのcDNA(pHSMP6)の単離ができた。pHSMP6は1356bpでORFを完全に含んでいた。Rat SMP30とORFの長さは全く一致しておりしており、アミノ酸配列は、Ratのものと88、6%という非常に高い相同性を示した。以上の結果は、SMP30はHumanにおいても非常に高い相同性をもって保存されていることおよび、genomic Southern hybridizationにおいても高等動物に強く保存されていたことも考え合わせてSMP30は高い相同性をもって広く高等動物に存在していることが明かになった。一方、SMP30遺伝子の発現制御領域の解析のための基礎実験として様々な培養細胞についてSMP30遺伝子の発現をNorthern hybridizationによって調べた結果、HepG2細胞に発現量は減少しているものの発現していることが明らかになった。
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[Publications] Fujita Toshiko: "Purification of senescence marker protein-30(SMP30) and its androgen-independent decrease with age in the rat liver" Biochimica et Biophysica Acta. 1116. 122-128 (1992)
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[Publications] Fujita Toshiko: "Isolation of cDNA clone encoding rat senescence marker protein-30(SMP30) and its tissue distribution" Biochimica et Biophysica Acta. 1132. 297-305 (1992)