2004 Fiscal Year Annual Research Report
アジアダストの環日本海域の環境へのかかわりに関する研究
Project/Area Number |
04F04042
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
岩坂 泰信 金沢大学, 自然計測応用研究センター, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金 潤ソク 名古屋大学, 自然計測応用研究センター, 外国人特別研究員
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Keywords | エアロゾル / 黄砂 / バックグラウンド黄砂 / 東アジア / OPC観測 / 長距離輸送 |
Research Abstract |
東アジアでの黄砂の長距離輸送の特徴を明らかにするため期間中(2004年4月〜2005年3月)に2回の主なOPC(Optical Particle Counter)を使った気球観測が行われた。2004年の10月には中国の敦煌で、2005年の3月には韓国の安眠島でそれぞれ行われた。気球観測と並行して大気エアロゾルの化学分析のためサンプラーによるエアロゾル粒子の直接採集も行った。 韓国で行われた気球搭載型OPCの観測は韓国気象研究所傘下の地球大気監視観測所との共同で行われたもので、韓国では始めて試みる観測と言うことで関係者からも多くの関心が寄せられた。 2002年から始まった一連のOPC観測から東アジアのエアロゾルの数濃度の垂直分布図の特性が得られた。OPCからのデータ解析と直接採集したエアロゾルの化学分析を行った結果、一番の特徴は春だけではなく全季節で自由対流圏高度(およそ高度2,3km以上)に鉱物性エアロゾルが見つかったことである。これらをわれわれはバッググラウンドエアロゾル(Background Aerosol)と名付けた。つまり、東アジアの自由対流圏は一年中黄砂の影響に見舞われているのである。 こんな黄砂エアロゾルの長距離輸送中の変質過程を明らかにするために、敦煌(黄砂の源)、北京、韓国(黄砂の通り道)で観測した結果を比較分析するのは大事なことと思われる。この結果を第4回アジアエアロゾル学会(2005年12月インドにて開催予定)や国際学術誌への発表を予定されている。
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Research Products
(5 results)