2004 Fiscal Year Annual Research Report
EB-PVD法を用いた新規ボンドコート材用セラミックコーティングシステム開発
Project/Area Number |
04F04147
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
村上 秀之 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
郭 洪波 東京大学, 大学院・工学系研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 耐熱コーティング / プラズマ溶射 / セグメンテーションクラック / 熱サイクル |
Research Abstract |
本研究では、我々の研究グループが開発したIr基合金のボンドコート材に最も適したトップコート用セラミック材を、EB-PVD法及び溶射法によって開発することを目的としている。平成16年度では、コーティング基材としてのNi基単結晶合金を購入し、プラズマ大気溶射法を用いたトップコート被覆を行った。被膜の微細構造を制御すべくコーティングパラメータの最適化を図ったところ、基板温度および溶融液滴の冷却法がトップコートの組織構造を決定するのに重要な役割を担っていることが明らかとなった。例えば、大気溶射のTBCに於いて最も有望な構造である、セグメンテーションクラックの導入は、基板温度を850℃に加熱した場合に成功し、この場合柱状晶組織を含む、クラック密度が2.6mm^<-1>の被膜が得られること、またこのセグメンテーションクラックのネットワークは、被覆後試料を1250℃に加熱しても安定であることを明らかにした。さらに、水銀浸透法を用いて開口孔密度を測定したところ、基板を高温にして得られた被膜のほうが、低温で得られた被膜よりも低い密度であることがわかった、これは、マイクロクラックが高温で消滅するためだと考えられる。また、被覆後の高温加熱により粒子間の密着性も向上することを明らかにした。 以上のようにして得られた被膜について、1100℃5分間加熱、3分で室温まで冷却を1サイクルとした熱サイクル試験を行ったところ、セグメンテーションクラックを導入した試料は熱サイクルによる寿命に格段の向上が見られた。来年度はIr基合金をボンドコートに用いた材料に上記セグメンテーションクラックを導入したTBCコーティングを施し、既存のボンドコートと比較する予定である
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Research Products
(2 results)