2004 Fiscal Year Annual Research Report
ポストゲノム時代における革新的技術開発を目指した新規架橋型人工核酸の創製
Project/Area Number |
04F04433
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
今西 武 大阪大学, 大学院・薬学研究科, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
RAHMAN S.M Abdur 大阪大学, 大学院・薬学研究科, 外国人特別研究員
|
Keywords | 架橋型人工核酸 / 2',4'-BNA^<NC> / 2',4'-BNA / 2',4'-BNA^<COC> / アンチセンス / アンチジーン / 効率的合成 |
Research Abstract |
新たな架橋型人工核酸として当研究室ですでに設計、合成したリボースの2'位酸素原子と4'位を-NRCH_<2->で架橋し6員環構造で固定した、人工核酸2',4'-BNA^<NC>について分子軌道計算、分子力場計算等、計算化学的手法を用いてそのコンホメーション解析を行った。これまでに開発した5員環構造によりN型に環固定を行った2',4'-BNA、7員環構造により同じくN型に環固定を行った2',4'-BNA^<COC>と比較した結果、2',4'-BNA^<NC>は予想どおりこれまでの人工核酸と同様、糖部コンホメーションはN型に固定されており、各種構造パラメーターから、2',4'-BNAと2',4'-BNA^<COC>の中間的なコンポメーションをとっており、アンチセンス、アンチジーン分子として有望な人工核酸であることが明らかになった。さらに当研究室ですでに開発した2',4'-BNA^<NC>モノマーの合成方法は、多行程であったため、アンチセンス、アンチジーン分子としての機能評価に充分な量を供するためには不向きであったことから、大量合成に向けた新しい効率的な2',4'-BNA^<NC>モノマー合成方法の開発に着手した。その結果、今年度は、新たな合成経路としてこれまでに例のないO-アミネーションを鍵反応とする短行程かつ効率的な合成経路を立案した。チミンを出発原料として本合成経路に従って合成を検討し、鍵反応となるO-アミネーションの原料アルコールの効率的合成にも成功した。
|