2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04F04779
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
WRIGHT Oliver B. 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
PROFUNSER Dieter M. 北海道大学, 大学院・工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 表面音響波 / フォノニック結晶 / ポンププローブ分光 / サブTHz音響フォノン / 分散関係 / 実時間イメージング / ソリッドイマージョン法 / レーザー音響法 |
Research Abstract |
本研究の目的は、表面弾性波の実時間イメージング法を発展させ、様々な系における表面弾性波の振る舞いを調べることである。 測定の原理は以下のとおりである。モードロックTi-サファイアレーザーからの光パルス(ポンプ光と呼ぶ)を顕微鏡対物レンズで集光して試料に照射する。これにより生成された表面弾性波は、その伝播にともない試料表面を変位させる。同じレーザーからの光パルスを遅延させたもの(プローブ光と呼ぶ)と干渉光学系を用いて、試料表面変位を測定する。ポンプ・プローブ光の相対照射位置と遅延時間を走査することにより、表面波伝播の様子を2次元実時間イメージとして取得する。 この手法を用いて、平成16年度は以下の研究を行った。Si基板上にSi酸化被膜を形成する。Si酸化被膜に1μm幅のCu細線を周期的に並べて埋め込んだものを試料とする。この試料に対して表面波イメージング測定を行った。得られた結果を時空間2重フーリエ変換することにより、表面波の分散関係を実験的に得た。分散関係には周期構造に起因する特徴的な構造が見られた。 表面波イメージング測定においては、生成・検出可能な表面波の最高周波数はポンプ・プローブ光スポットの大きさによって制限される。そしてこのスポットの大きさは光の回折限界のために光の波長程度より小さくすることができない。ここでは、より高い周波数の表面音響波を生成・検出することを目的に、屈折率の高い物質を試料表面に形成しそれを介して測定を行うことを試みた(ソリッドイマージョン法)。厚さ0.3mmのGaP基板表面に金薄膜を形成し、基板側からプローブ光を照射した。この方法により波長800nmのプローブ光を用いて水平分解能800nmの測定を行うことができた。
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