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2005 Fiscal Year Annual Research Report

マイクロRNAの解析と発現ベクターの開発

Research Project

Project/Area Number 04F04866
Research InstitutionNational Institute of Advanced Industrial Science and Technology

Principal Investigator

多比良 和誠  独立行政法人産業技術総合研究所, ジーンファンクション研究センター, センター長

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) SLAWOMIR Antoszczyk  独立行政法人産業技術総合研究所, ジーンファンクション研究センター, 外国人特別研究員
KeywordsRNAi / miRNA / siRNA
Research Abstract

ヒトゲノムプロジェクトの完了に伴い、タンパク質をコードする遺伝子は、染色体DNAにしめる領域のわずか2%にすぎず、70%の領域では、タンパク質をコードしない「ノンコーディングRNA」が発現されていることが明らかとなってきた。この事実から、ノンコーディングRNAによる未知の遺伝子発現の制御機構が、高等生物において重要な役割を担う可能性があると指摘されるようになっている。
マイクロRNA(miRNA)は、このようなノンコーディング領域から転写されるRNAであり、成体で重要な役割を果たしていると考えられている。miRNAは遺伝子の発現を抑制する20塩基程度の小さなRNAである。ヒトでは現在までに、500種類にも及ぶmiRNAが発見されており、それぞれ別々の発現パターンを示し、異なる遺伝子の発現を抑制していると考えられている。
日本学術振興会外国人特別研究員のSlawomir Janusz Antoscyk博士には、miRNAが、転写されてからプロセッシングを受けて小さなRNAへと成熟していく過程を調べるため、miR30を例にとってmiRNA発現系の実験に着手してもらった。その結果、miRNAのプロセッシングには、ステムループ構造の周辺配列が強い影響を及ぼす事が判明した。特に、天然のmiR30周辺配列とステムループを同時に発現させた場合に、プロセッシングの効率が高まる事が明らかとなった。
この天然のmiRNA周辺配列を利用すれば、任意の遺伝子発現を制御できるsiRNA発現ベクターに応用できる可能性がある。プロモーターに依らず、様々な遺伝子の発現を抑制する事が明らかとなり、ウイルスベクター等に利用できることが明らかとなった。さらに、ステムループ付近に変異を導入したところ、天然型の配列よりも高い活性が得られ、期待していた以上の成果が得られている。

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Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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