2005 Fiscal Year Annual Research Report
受容的な話の聴き方のモデル化-非言語情報のシンクロニー-
Project/Area Number |
04J00077
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
長岡 千賀 京都大学, 教育学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 対人コミュニケーション / 話の聴き方 / 非言語的行動 / シンクロニー / 2者間相互影響 |
Research Abstract |
受容的な話の聞き方とは,言い換えると「上手な」話の聴き方である.教育現場やビジネス上の人間関係などさまざまな人間関係において,相手の話を聴く技術をもたないことによって生じるさまざまなトラブルが表面化してきたことを背景として,近年,「上手な」話の聴き方の科学的検証が求められている.本研究は,対面対話における,姿勢,表情,身体動作,周辺言語(「間」や発話速度など)のシンクロニーと,上手な聴き方との関連を調べ,受容的な話の聞き方の定量的モデル化を行うことを目的としている. 現在,受入研究者である認知心理学者の吉川左紀子先生に加えて,臨床心理学を専門とする桑原知子先生,ならびに社会心理学を専門とする渡部幹先生の協力を得て,心理療法(カウンセリング)における話の聴き方を探究している.最近の検討から,非臨床家は話し手の発話内容から自分の感情や過去の経験を活性化しそれに基づき「読み」をしがちであるのに対して,臨床家は話し手の発話内容ばかりでなく非言語的行動の変化を手がかりとして,話し手の現在の心的プロセスをより精緻的に推測することが示されてきた。また,心理療法における沈黙の計測結果から,豊富な経験を持つ臨床家の「間」の効果的な使い方について考察した。現在,臨床家が手がかりとする話し手の非言語行動を量的分析によって特定すること,ならびに,話し手の非言語行動に対する臨床家の非言語的反応を分析することを計画している。
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Research Products
(4 results)