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2004 Fiscal Year Annual Research Report

内分泌攪乱化学物質による魚類生体防御機能への影響

Research Project

Project/Area Number 04J01475
Research InstitutionUniversity of Miyazaki

Principal Investigator

綿貫 泰亘  宮崎大学, 農学部, 特別研究員(PD)

Keywords内分泌攪乱化学物質 / コイ / 魚類生体防御
Research Abstract

本年度は、内分泌攪乱化学物質の魚類生体防御機能への影響について研究した。従来、内分泌攪乱化学物質の生物に与える影響は、主に生殖機能に与える影響を中心に研究されてきた。しかし、内分泌攪乱化学物質のその他の生理作用に与える影響については、ほとんど検討されていなかった。そこで、魚類の免疫系に与える影響について検討を行った。
コイ頭腎由来白血球をin vitroで内分泌攪乱化学物質であるビスフェノールAまたはノニルフェノールでそれぞれ0.1,1,10nMの濃度にて処理した。その後、NBT試験でNBT還元能を確認したところ、コントロール区と比較して、全ての区で有意な活性の増大が確認された。また、ビスフェノールA処理したコイ頭腎由来白血球の貪食能は、0.1nMの濃度で処理した区で、コントロール区と比較して有意な活性の低下が確認された。しかし、上記の2つの内分泌攪乱化学物質は、コイ頭腎由来白血球のNO産生には影響を与えなかった。また、ジ-n-ブチルフタレート(DBP)またはフタル酸ジ-2-エチルヘキシル(DEHP)(1,10,100,1000nM)で処理したコイ頭腎由来白血球は、100nMまたは1000nMの濃度で処理した区において、NBT還元能がコントロール区と比較して有意に増大した。また、DEHPを10nMと100nMの濃度で処理した区で、貪食能がコントロール区と比較して、有意に増大した。さらに、DBPを100nMまたは1000nMで処理した区、そして、DEHPを1nMまたは10nMの濃度で処理した区において、NO産生量が、コントロール区と比較して有意に増大した。
これらの事実は、内分泌攪乱化学物質が免疫系に影響を及ぼし、その結果、疾病等に対する抵抗力の低下を招く可能性を示唆している。
以上の結果から、魚類の免疫系と内分泌攪乱化学物質には、密接な係わりがあることが証明された。

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Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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