2004 Fiscal Year Annual Research Report
アソシエーションスキームの指標表と多変数直交多項式
Project/Area Number |
04J02964
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
田中 太初 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | アソシエーションスキーム / 距離正則グラフ / 符号 / Terwilliger代数 / 限界 / Erdos-Ko-Rado theorem |
Research Abstract |
1.Delsarteの理論では線形計画法を適用して符号やデザインの位数の限界式を得るが、昨年A.Schrijverはアソシエーションスキームを考察する上で強力な道具となるTerwilliger代数を用いて二進符号のより優れた限界式を導く手法を開発した。私はSchrijverの手法をより一般の符号に対しても拡張することに成功し、他の結果と合わせて7月に釜山国立大学で行われた研究集会「Open Problems on Association Schemes」で発表した。ここで得られた成果は、独立に同様の結果を得たA.Schrijver、D.Gijswijtとの共著論文としてJournal of Combinatorial Theory, SeriesAに投稿中である。 2.Brouwer、Godsil、Koolen、Martinは2003年の論文で、符号やデザインの新たなパラメータとして「width」及び「dual width」を導入し、これらのパラメータがある特殊な関係を満たすような符号(デザイン)の分類をJohnson graphs・Haimming graphsについて行った。私は全く異なった手法を用いて同様の分類を他の距離正則グラフであるGrassmann graphs・bilinear forms graphs・dual polar graphsに対して行い、更にこの結果の応用として、Grassmann graphs・bilinear forms graphsについてはErdos-Ko-Rado型の定理を完全な形で証明した。この成果をまとめた論文をやはりJournal of Combinatorial Theory, Series Aに投稿中である。また、dual polar graphsに関しては多くの計算機実験を行い、いつErdos-Ko-Radoの定理が自然な形で成立するかについての明確な予想を立てた。この予想の一部(すなわち1980年にD.Stantonが取り扱った場合)については近日中に証明可能であると考える。
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