2005 Fiscal Year Annual Research Report
アソシエーションスキームの指標表と多変数直交多項式
Project/Area Number |
04J02964
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
田中 太初 東北大学, 大学院情報科学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | アソシエーションスキーム / 半正定値計画 / Terwilliger代数 / 符号 / mutually unbiased bases |
Research Abstract |
1.有限量子準位系でのmutually unbiased basesによる測定に関するMean King problemと呼ばれる問題に対し、Hayashi, Horibe, Hashimotoは射影測定による解が存在するための必要十分条件を直交ラテン方陣を用いて与えた。私は同じく東北大学学振PDの木村元氏と共同で直交ラテン方陣より一般的な組合せ的概念である直交配列を用いてこの問題を考察した。我々の結果は正作用素値測定によるMean King problemの解の構成を常に与えるものと解釈される。この研究の成果は木村氏及び木村氏の受入れ教官である小澤正直教授との共著論文としてPhysical Review Aに投稿中である。 2.アソシエーションスキームはDelsarteによる符号やデザインの線型計画限界を一般的に取り扱う組合せ的枠組みとして代数的組合せ論に於いて1970年代以降活発に研究されているが、私はSchrijverにより最近導入された符号の半正定値計画限界を取り扱う枠組みとしてpartial superschemeの概念を提唱した。この設定に於いて一般的に符号やデザインの半正定値計画限界を定式化したことに加え、従来のDelsarteの理論をTerwilliger代数の立場から捉え直し、符号やデザインに関連した概念のいくつかをTerwilliger代数の既約加群に一般化することに成功した。またその過程で、符号とデザインの関係を述べたAssmus-Mattsonの定理を拡張し、自然な別証明を与えた。これらの成果は3月に九大で開催された「代数的組合せ論ミニ集会」に於いて一部を公表し、論文を準備中である。
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Research Products
(1 results)