2005 Fiscal Year Annual Research Report
サーフェスエンコーダを搭載した次世代高速高精度Sawyer型平面モータの研究開発
Project/Area Number |
04J03393
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
田野 誠 東北大学, 大学院工学研究科, 特別研究員(DC1)
|
Keywords | 精密位置決め / 計測制御 / サーフェスエンコーダ |
Research Abstract |
1.高速工具サーボと超精密旋盤を用いた超精密旋削により,円筒方向および軸方向に波長100μm,振幅100nmの正弦波を重ね合わせた微細形状(加工範囲φ55mmXL150mm)を持つ円筒マスタを用いたローラプレスUV転写加工による150mmの転写加工が可能であることを確認した. 2.長ストローク駆動用サーフェスエンコーダについて提案,実験を行った.サーフェスエンコーダ出力は正弦波出力であるため,読み取りヘッドである2次元角度センサ1個では原理上,方向弁別が不可能である.従来,方向弁別のために2つの2次元角度センサ出力の位相差が90度になるようにセンサ内の光学部品を調整していた.提案した原理では読み取りヘッド内にあるマルチスポット創成のためのグリッドパターンを2分割し,それぞれにXY方向に90度位相をずらした開口群を用意する.そこにLDより照射されたビームはグリッドパターンにより2本のマルチスポット群になる.このとき2つのマルチスポット群のXY方向における位相差は90度となり,それぞれの受光素子の出力波形も90度位相がずれたものが得られる.さらにグリッドパターンの作製精度(0.1μm)で位相差を与えられることができることから,位置検出分解能向上も期待できる.また,ビームを分割するときに遮断される部分があることから,シリンドリカルレンズを2枚用いて分割方向に拡大しロスを小さくした.以上の原理に基づいた2次元角度センサを試作し,調整実験により90度の位相差が得られることを確認した.
|