2004 Fiscal Year Annual Research Report
高度利用を目指した淡水魚ミオシンのタンパク質工学的研究
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04J03804
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Research Institution | Fisheries Research Agency |
Principal Investigator |
福島 英登 独立行政法人水産総合研究センター, 中央水産研究所・利用加工部品質管理研究室, 学振特別研究員
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Keywords | 淡水魚 / ミオシン・アイソフォーム / 加熱ゲル化特性 / 動的粘弾性 |
Research Abstract |
ソウギョ(Ctenopharyngodon idellus)につき、季節変化および温度馴化に伴うミオシン・アイソフォームのATPase活性および熱力学的性状の変化を調べ、Fisheries Science誌で発表した。 また、春夏秋冬の各季節で採取したソウギョのミオシンにつき、動的粘弾性測定機を用いた温度分散分析に供し、加熱ゲル形成過程を比較した。(投稿準備中) さらに、ハクレン(Hypophthalmichthys molitrix)の幼魚および成魚の背側普通筋よりcDNAを調製し、ミオシンの3'側、約400bpの断片を3種類得た。それらと既報の他生物種との関係につき、系統樹を作成して推察した。現在、得られた3種cDNA断片につき、全長を解析中である。 スケトウダラ、イトヨリダイ、シログチおよびマアジ冷凍すり身につき、0-30%の魚油を乳化した加熱ゲルを調製し、破断強度、破断凹み、保水性および色調の変化を調べ、乳化すり身の原料魚としての適性を調べた。(投稿準備中) また、スケトウダラ、シログチおよびイトヨリダイ冷凍すり身から調製した塩ずり肉糊(タンパク質濃度6%)につき、動的粘弾性測定機を用いた温度分散、周波数分散分析およびinterval thixotropy testに供し、低温域(5~30℃)における魚肉肉糊の種特異的な物性変化(だれ性)を調べ、「おき身」現象の一端を明らかにした。(平成17年度日本水産学会で報告済)
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