2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04J04744
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
及川 達夫 山口大学, 大学院・連合獣医学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | Centrosome / BubR1 / p53 / Genomic Convergence / Mitotic Checkpoint |
Research Abstract |
中心体は正確な細胞分裂ならびに染色体分配にとって必要不可欠な細胞内小器官である。中心体の複製が1細胞周期中複数回起こる(中心体過剰複製)と染色体分配の不均衡が生じ、細胞の癌化を引き起こすと考えられている。以前p53ノックアウトマウス上皮系細胞を長期継代すると中心体過剰複製が抑制されること(Genomic Convergence)が明らかとなった。Genomic Convergenceのメカニズムとして、我々は有糸分裂期チェックポイント蛋白であるBubR1の発現が継代中に増加し、中心体過剰複製を抑制すること、またp53とBubR1の発現は相関しており、BubR1は直接的または間接的にp53によって転写活性化されている可能性を明らかとした。 本研究はp53によるBubR1の転写活性化は直接的または間接的かを明らかにすることを目的とした。p53は遺伝子の上流プロモーターまたはイントロン上の特定結合配列を認識して結合し、遺伝子を転写活性化する。マウスBubR1のp53特定結合領域の同定は、Luciferase活性化の測定とChromatin immunoprecipitation(ChIP) assayにより検討した。 マウスBubR1上流プロモーター(-867〜-848 from ATG)とイントロン4(10881〜10901 from ATG)の2カ所において、Luciferase活性化の増加が認められた。また、ChIP assayにより、これら2カ所の配列に置いてp53の結合が確認できた。これらの実験結果から、p53はBubR1の上流プロモーター(-867〜-848 from ATG)とイントロン4(10881〜10901 from ATG)の2カ所に結合し直接的に転写活性化している可能性が推測された。現在は、さらなるp53によるBubR1の転写活性化メカニズムを解析中である。
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Research Products
(5 results)