2004 Fiscal Year Annual Research Report
柔軟機能要素の開発と高コンプライアントマイクロロボット構築に関する研究
Project/Area Number |
04J04954
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
脇元 修一 岡山大学, 自然科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 柔軟ロボット / 生物模倣 / 進行波 / 柔軟センサ / McKibbenアクチュエータ / インテリジェントアクチュエータ |
Research Abstract |
1 進行波を用いた推進を行うプロトタイプ高コンプライアントロボットの陸上及び,水中での推進について,生物の動きと対応させながら理論考察とシミュレーションを行うと共に,実験によってその移動基礎特性を明らかにした.その結果,陸上での推進方向は進行波の伝播方向と一致し,水中での推進方向はその逆であり,これは陸棲生物であるヤスデ,水棲生物である鰻と一致した.また,移動経路形状に制約を設けた場合でも,ロボットの柔軟性によって受動的にその形状に適応しながら推進が可能であることを確かめた. 2 柔軟機能要素デバイスの一つとして,柔軟変位センサの製作を行った.センサの母材にゴムを用いることでコンプライアンス性の高い変位センサの開発を行った.センサとして,ゴム表面にスパッタリングによる金属膜を成膜したもの,スピンコータを用いて導電性樹脂塗料膜を成膜したもの,およびカーボンをゴム中に分散させた導電性ゴムの3種類について実験的に検討を行った.その結果,導電性樹脂塗料膜を利用したものが最も変位センサとして優れていた. 3 McKibben型アクチュエータに柔軟変位センサを内蔵することで,位置サーボが可能なインテリジェントMcKibbenアクチュエータを製作した.このアクチュエータは柔軟なセンサを内蔵していることから,非常にコンプライアンス性に優れ,またサーボ系を構築した場合のシステムの小型化が可能であった.しかし,センサを含め,このアクチュエータはゴムが基盤であるため,その特性は完全な線形性ではなかった.よって,本アクチェエータを2本用いた拮抗型ロボットアーム機構を製作し,互いの非線形性を相殺させることでアームの回転角度制御を実現した.
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