2004 Fiscal Year Annual Research Report
多機能映像符号化システムのためのフィールドスケーラビリティに関する基礎研究
Project/Area Number |
04J05404
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
石田 拓麿 新潟大学, 大学院・自然科学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Keywords | インタレース映像 / スケーラブル映像符号化 / 時空間スケーラビリティ / プログレッシブ映像 / フィルタバンク / 階層的符号化 / 多解像度解析 / 可逆デインタレース処理 |
Research Abstract |
本課題は,デジタル動画像コンテンツの配信に伴う伝送帯域や端末再生能力の制限等に対応するためにデジタルコンテンツを統一的に扱い,かつユーザ要求に適応する多機能映像符号化システムを目的とし,完全再構成デインタレーサバンクという独特な技術を導入したシステムを検討し,評価及び改善を行っている. 1.今年度の研究概要 今年度は,インタレース映像に対し標本化密度を保持する可逆デインタレース処理を導入する完全再構成デインタレーサバンクを使用したフィールド単位でのスケーラブル映像符号化システムの性能評価,およびシステム実装を中心に行った.性能評価においては,2層型デインタレーサバンクを導入したシステムの検討を行った.また,FCO標本化格子変換による可逆デインタレース処理を導入の検討を行った.システム実装においては,2層型デインタレーサバンクに加えて,多解像度解析のための階層型デインタレーサバンクの検討を行った. 2.今年度の研究成果 初期実験として2層型システムの性能評価を行い,新たな時空間スケーラブル機能としてインタレース映像およびプログレッシブ映像の両方をユーザが任意に選択できるフィールドスケーラビリティを付加し,提案手法による符号化システムの有効性を示した.さらに,FCO標本化格子変換の検討を行い,ちらつき抑制性能やFCO標本化格子による視覚的効果の有効性を確認した。また,多解像度解析のための階層型デインタレーサバンクを検討し,階層化が適用可能であることを示し,その有効性を確認した. 3.今後の研究の展開 画質改善およびシステム実装について更なる検討を行う.動き補償に伴うパラメータ制御,可変係数型デインタレース処理を導入するデインタレーサバンクとそのパラメータ制御の検討を行う.また,提案手法の画質評価,符号化性能等においても検討の余地がある.提案手法のストリーミング技術への応用の検討を進める.
|