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2006 Fiscal Year Annual Research Report

仏教的世界観による王権と聖地復元の研究〜中世日本の宗教景観〜

Research Project

Project/Area Number 04J07257
Research InstitutionRitsumeikan University

Principal Investigator

松本 郁代  立命館大学, アートリサーチセンター, 特別研究員(PD)

Keywords儀礼 / 霊場 / 職能民 / 日本文化 / 神輿 / 嗷訴 / 聖俗 / 仏教的世界観
Research Abstract

今年の実績は、(1)立命館大学21世紀COEプログラム主催×ロンドン大学SOAS日本宗教研究センター共催の国際シンポジウム「The Power of Ritual:儀礼の力-学際的視座から見た中世宗教の実践世界-」で、研究発表「入洛する神輿・神木と「神威」」を行った。(2)仏教的世界観の構築に関わった中世日本の職能民に関する研究発表として、慶応義塾大学巡礼記研究会研究集会にて「室町期京都の「霊場」と職能民-聖俗の相克をめぐって-」を発表。(3)宗教を文化史研究の対象にする際の研究手法の追究として、論文「中世日本文化研究の覚え書き-「歴史叙述」における文化の位相を中心に-」を発表。(4)立命館大学オープン・リサーチセンター主催、風俗画研究会にて、研究発表「描かれた神輿・神木-都市に対する示威イメージ-」を発表した。
(1)では、中世に頻発した仏教による「神威」の発動のメカニズムを「神輿入洛」という行為に捉え、これを宗教的な一連の動き=儀礼として解釈した。これによって、中世の政治システムだけでは割り切れない「神威」の存在を史料に表された表現や絵画史料によって明らかにした。(2)は、宗教技能を持つ中世職能民を中世社会に位置づけるための研究。中世に存在した「仏教的世界観」や「宗教景観」を創ったと考えられる職能民の宗教技能を捉えながら、その歴史的位置づけを試みた。(3)は、海外の日本研究手法に鑑みながら日本文化史研究の手法を論じたもの。海外における日本研究は、歴史や文学にかかわらず、「日本学」や「アジア学」の枠組みで解釈されているため、巨視的な視点から日本を捉えることに成功しているが、視覚的なものだけを文化の対象として捉える研究手法が根強く存在しているため、一部、日本の歴史的文脈が無視されたままの偏った文化研究が流通している現状に対し、本論文では、これらの方法論を経験的に踏まえ批判を行った。

  • Research Products

    (4 results)

All 2008 2007 2006

All Journal Article (3 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] 中世日本文化研究の覚え書き-「歴史叙述」における文化の位相を中心に-2007

    • Author(s)
      松本郁代
    • Journal Title

      立命館文学 600

      Pages: 15-25

  • [Journal Article] A medieval ritual manuals for worship of stars2007

    • Author(s)
      Matsumoto Ikuyo
    • Journal Title

      A Journal of the History Astrology and Cultural Astronomy, CULTURE AND COSMOS (印刷中)

  • [Journal Article] 神泉苑の特徴とその歴史的景観2006

    • Author(s)
      松本郁代
    • Journal Title

      立命館大学21世紀COEプログラム「京都アートエンタテインメント創成研究」 2005年度研究報告書サブプロジェクト研究概要

      Pages: 1-7

  • [Book] 儀礼の力2008

    • Author(s)
      ルチア・ドルチェ, 松本郁代共編著
    • Publisher
      法蔵館(仮)(刊行予定)

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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