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2005 Fiscal Year Annual Research Report

魏晋南北朝時代における礼学の研究

Research Project

Project/Area Number 04J09975
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

古橋 紀宏  東京大学, 東洋文化研究所, 特別研究員(PD)

Keywords魏晋南北朝 / 経学 / 礼学 / 王粛 / 明帝
Research Abstract

本年度は、昨年度に引き続き魏晋時代における礼学について考察を行うとともに、南北朝時代における礼学について考察を行った。
魏晋時代における礼学については、昨年度に引き続き、魏の経学者王粛の礼学説を中心に考察を加え、魏の明帝期における礼制改革との関係という観点からその意義を明らかにした。その結果は、博士論文『魏晋時代における礼学の研究』の中の、主に第二章「王粛の礼学説と魏の明帝の礼制改革」において論述した。そこでは、郊祀・正朔改定・社稷・六宗・宗廟・喪服の事例を取り上げ、明帝期の礼制改革に伴う具体的な議論と、王粛説との関係について、後漢以来の制度の変遷の中で、考察を行った。その結果、魏の明帝期において、礼制の整備が進められ、その中で、後漢末の経学者鄭玄の説に基づく礼制改革の主張がなされたこと、そして、その主張に対して、従来の制度や通念を保守する立場から反論したのが王粛であることを明らかにした。また、このことから、王粛の礼学説は、経書の規定が次第に現実社会において実施される中において、経書解釈として当時台頭していた鄭玄説に対し、鄭玄説が当時の制度や通念と反している部分について、現実に合わせて修正するという意義を有していたことを指摘した。
同論文においては、さらに、王粛の礼学説に見られる現実に合わせる解釈は、王粛以外の魏晋時代における礼学上の経書の新解釈にも見られることなどを指摘した。
また、南北朝時代における礼学については、南北朝隋唐時代の正史を考察し、その中で、『南斉書』礼志及び『階書』宇文〓伝に、前漢末の王莽による明堂の〓祭との関連が考えられる資料が見られたことから、その資料について、5月に行われた後漢経学研究会の討論会において、「王莽の明堂〓祭について」と題する口頭の発表を行った。
南北朝時代における礼学についての本年度の研究の成果は、来年度においても発表を行う予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2006

All Book (1 results)

  • [Book] 魏晋時代における礼学の研究2006

    • Author(s)
      古橋 紀宏
    • Total Pages
      326
    • Publisher
      古橋紀宏(博士論文)

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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