2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04J10295
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小田 真由美 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 特別研究員(PD) (80567511)
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Keywords | エピジェネティクス / DNAメチル化 / 胎盤 / 雑種第1代(F1)動物 / RLGS法 / 栄養膜幹(TS)細胞 / クローン動物 |
Research Abstract |
平成17年度前半においては、平成16年度に引き続き系統間および種間における雑種第1代特異的DNAメチル化可変領域(F1-DMR)を同定するため、雑種第1代動物胚(C57BL/6×Balb/cおよびBalb/c×C57BL/6系統マウス)とその両親である純系種の胚(C57BL/6およびBalb/c系統マウス)より得られた組織の、RLGS法によるDNAメチル化状態の比較を行った.平成16年度の胎盤および肝臓に引き続き、腎臓において複数のF1-DMR候補と考えられる領域が存在することが見出された。これらの候補領域の配列を、仮想RLGSイメージ(viRLGS法)によって予想し、メチル化感受性酵素を用いたリアルタイムゲノムPCR法およびバイサルファイト処理ゲノムDNAを用いたpyrosequencing法によってDNAメチル化率を検討しF1-DMRの同定を進めた。これらのF1-DMRはいずれも遺伝子コード領域付近に存在し、ある特定の遺伝子の発現に関与していることが示唆される。平成17年度後半からは、米国において、DNAマイクロアレイを用いたゲノムワイドDNAメチル化解析法であるHELP法を習得し、現在さらに広くF1-DMR同定を進めている。F1-DMR近傍遺伝子の中には機能のわかっていない新規遺伝子も含まれているため、これらの遺伝子(雑種強勢関連遺伝子群、Hv遺伝子群)のF1動物における発現状態および機能の解析を行い、現在も進行中である。
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