2005 Fiscal Year Annual Research Report
一般相対論的数値流体シミュレーションによるブラックホールの形成
Project/Area Number |
04J11308
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
関口 雄一郎 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | ブラックホール / 中性子星 / 重力崩壊 / 重力波 / 一般相対性理論 / 磁気流体 |
Research Abstract |
2005年度の研究では、一般相対論的な数値流体シミュレーションを行って、大質量回転星コアの重力崩壊によってブラックホールが形成される過程についての研究、及び磁場を考慮に入れたシミュレーションを行う為の一般相対論的流体コードの作成を行った。 回転星コアの重力崩壊によってブラックホールが形成される場合について、その形成条件及び崩壊ダイナミクスが、初期コアの角運動量・角運動量分布、衝撃は加熱の強さ、および状態方程式にどのように依存するかを明らかにした。さらに、ブラックホールではなく中性子星が形成される場合について、重力崩壊の過程で放射される重力波の波形が、上記のパラメータにどのように依存するかについても明らかにした。(Y.Sekiguchi & M.Shibata, Phys.Rev.D71(2005)) 現実に存在する恒星は、回転しているのみならず、一般に有限の磁場を有する。より現実的なシミュレーションを行う為に、磁場を考慮に入れた、一般相対論的な磁気流体コードを作成した。(M.Shibata & Y.Sekiguchi, Phys.Rev.D72(2005)) さらに、崩壊の過程で重要となる核密度以上での現実的な状態方程式の計算モデルを組み込んだコードの作成を行った。このコードを用いての中性子星、ブラックホールの形成過程の研究については現在進行中である。
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Research Products
(2 results)