1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05041058
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
平 啓介 東京大学, 海洋研究所, 教授 (50013579)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
JIM Larsen 米国海洋大気局, 太平洋海洋環境研究所, 研究員
LAW Ah Theem マレーシア農科大学, 水産学部, 助教授
MOHD Nasir S マレーシア農科大学, 漁業海洋科学センター, 講師
力石 國男 弘前大学, 理学部, 助教授 (70038561)
柳 哲雄 愛媛大学, 工学部, 教授 (70036490)
|
Keywords | マレーシア沿岸域 / 潮流と海流 / 西太平洋の潮汐 / 流速係留観測 / 潮汐モデル / 潮汐記録解析 / 海底ケーブル利用 / 津軽海峡間地電位差 |
Research Abstract |
本学術調査は3つの内容から成る。1つは、マレーシア沿岸の海潮流がほとんど観測されていないので、流速計を係留して長期データを収集することである。8月27日から9月3日まで、平 啓介と北川庄司(研究協力者)がマレーシアに行き、9月1日にマレーシア農科大学観測船ユニパータマ5号(467トン)でクアラテレンガヌ市の7km沖の水深18mに流速計を係留した。研究分担者ナシール博士が観測準備を行い、船上作業に参加した。秋から冬は強い季節風のために海上活動は制約されるので、回収は1994年5月を予定している。9か月間の毎時の記録は海岸浸食が問題となっている同地域の海流について貴重な資料となることが期待されている。2つめはマレーシアならびに周辺海域の潮汐記録の解析とモデリングである。研究分担者ロ-博士がマレーシアの記録を収集しており、柳哲雄は解析ならびにモデルを作成している。なお、フィリピン大学海洋科学研究所のウダルベ博士が同国の潮汐記録を収集していたので、9月26日-10月2日に招聘して柳とともに解析した。西太平洋には多数の無潮点があり、海峡を経由するので潮汐波の挙動は複雑であり、その解析に多くの資料が必要である。3つめは、通信用の海底ケーブルを利用して海峡間の海潮流を計測する手法の確立である。フロリダ海流について観測を実施しているラ-セン博士のもとへ力石国男を米国へ派遣した。この成果によって、NTTの協力で1994年2月から津軽海峡の地電位差の観測を開始した。1秒毎の計測値を10分間平均して通信回線により弘前大学に伝送している。
|
Research Products
(18 results)
-
[Publications] 平 啓介: "Souththward intrusion of the Intermediate Oyashio Water along the East Coast of the Boso Peninsula." Journal of Oceanography. 49. 89-114 (1993)
-
[Publications] 平 啓介: "Measurements od dissoloved oxygen by an electrode method." 海の研究. 2. 15-18 (1993)
-
[Publications] 平 啓介: "Observation of temperature and velocity from a surface buoy moored in the Shikoku Basin(OMLET-89)" Journal of Oceanography. 49. 397-406 (1993)
-
[Publications] 柳 哲雄: "Seasonal variation of circulations in the East China Sea and the Yellow Sea" Journal of Oceanography. 49. 503-520 (1993)
-
[Publications] 柳 哲雄: "A carbon budget in Tokyo Bay" Journal of Oceanography. 49. 249-256 (1993)
-
[Publications] 力石 国男: "津軽暖流と対馬暖流北上流の流量の分配機構" 海と空. 68. 67-78 (1992)
-
[Publications] 平 啓介(共著), 寺本俊彦(編): "Deep Ocean Circulation" Elsevier Oceanography Series, 382 (1993)
-
[Publications] 平 啓介(共著), 日本海洋学会(編): "海と地球環境" 東京大学出版会, 407 (1991)
-
[Publications] 平 啓介(共著): "Processing oceanographic station data" UNESCO, 138 (1991)
-
[Publications] 柳 哲雄(編): "潮目の科学-沿岸フロント域の物理・化学・生物過程" 恒星社厚生閣, 169 (1990)
-
[Publications] 柳 哲雄: "海の科学-海洋学入門" 恒星社厚生閣, 128 (1988)
-
[Publications] 柳 哲雄(著者), 岡市友利(編): "赤潮の科学" 恒星社厚生閣, 294 (1987)
-
[Publications] 平 啓介(共著), 寺本俊彦(編): "Deep Ocean Circulation" Elsevier Oceanography Series, 382 (1993)
-
[Publications] 平 啓介(共著), 日本海洋学会(編): "海と地球環境" 東京大学出版会, 407 (1991)
-
[Publications] 平 啓介(共著): "Processing oceanographic station data" UNESCO, 138 (1991)
-
[Publications] 柳 哲雄(編): "潮目の科学-沿岸フロント域の物理・化学・生物過程" 恒星社厚生閣, 169 (1990)
-
[Publications] 柳 哲雄: "海の科学-海洋学入門" 恒星社厚生閣, 128 (1988)
-
[Publications] 柳 哲雄(著者), 岡市友利(編): "赤潮の科学" 恒星社厚生閣, 294 (1987)