1993 Fiscal Year Annual Research Report
オーストラリア産チビアシナガバチ類の社会進化とくに多女王制の起源
Project/Area Number |
05041087
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Research Institution | Okinawa University Junior College |
Principal Investigator |
伊藤 嘉昭 沖縄大学短期大学部, 教授 (50115531)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
TAYLOR R.W. CSIRO, 昆虫部門, 研究員
SPRADBERY J. CSIRO, 昆虫部門, 研究員
山根 爽一 茨城大学, 教育学部, 助教授 (40091871)
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Keywords | チビアシナガバチ / 社会進化 / 多女王制 / 行動生態学 / 真社会性 |
Research Abstract |
本研究オーストラリア側分担者Spradberyは研究代表者伊藤の依頼でチビアシナガバチを集中的に研究しようとする同国在住研究者を探索し、タウンズビル市ジェームズクック大学Row助教授とGray氏と連絡に成功、協力の約束を得た。このため平成5年度の調査場所にタウンズビルを追加した。同じく分担者Taylorは下記のブリスベン、ダ-ウィンの調査にCSIRO施設を使用することと標本を日本に持出す許可を取ることに盡力した。 研究分担者山根は10月20日〜11月19日第1回調査におもむき、ブリスベンでRopalidia revolutionalisの巣約20を発見、うち4巣の全個体に個体マークをして行動を記録した。ダ-ウィンではR.nr.variegataの巣14を発見、6巣につき同様の觀察・記録を行った。またタウンズビルでは大学院生Grayに1日を費して解剖による受精・産卵の判定法を教示した。さらに、これまで殆ど研究されたことのないR.mackeyensisの巨大な巣を取ることに成功した。この巣内の成虫は多女王制か否かを知るため解剖中である。 研究代表者伊藤は12月11日〜26日第2回調査におもむき、ブリスベンとダ-ウィンでは山根の觀察した巣の継続觀察を行った。これにより始めて、これらの種の真夏の社会行動データが得られた。タウンズビルではRow助教授の撮映したR.romandiの巣の創設初期のビデオ記録を共同で検討し、至急発表するようにすすめた。また平成6年度以降の共同研究の快諾を得た。 なお平成6年度には多女王制と関連の深い血縁度の分子生物学的判定が必要であるため、ブリスベンで2種のハチのコロニーを採集、生標本を持帰って、現在分析の準備中である。また新調査地も発見した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 山根爽一: "Nest architecture of the Australian paper wasp Ropalidia romandi,with a note on its developmental process." Psyche. (投稿済).
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[Publications] 伊藤嘉昭: "Supplementary observations on the social relations among females of Ropalidia nr.variegata." Journal of Ethology. (発表予定).
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[Publications] 山根爽一: "Morphological caste difference in a swarm-founding paper wasp,Ropalidia mackeyensis." Insectes Sociaux. (発表予定).
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[Publications] 山根爽一: "Social behaviour of the Australian paper wasp,Ropalidia revolutinalis." Insectes Sociaux. (発表予定).