Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SUPAMARD Pan カセサート大学, 農学部, 准教授
SOMKIAT Konc コンケン大学, 農学部, 助手
NARONG Thila チュラロンコン大学, 理学部, 教授
CHATTHIP Nar チュラロンコン大学, 経済学部, 教授
永田 好克 京都大学, 東南アジア研究センター, 助手 (70208023)
舟橋 和夫 京都女子大学, 家政学部, 助教授 (80081173)
竹田 晋也 京都大学, 農学部, 講師 (90212026)
小泉 順子 東京外国語大学, 外国語学部, 講師 (70234672)
河野 泰之 京都大学, 東南アジア研究センター, 助手 (80183804)
池本 幸生 京都大学, 東南アジア研究センター, 助教授 (20222911)
林 行夫 京都大学, 東南アジア研究センター, 助教授 (60208634)
縄田 栄治 京都大学, 農学部, 助教授 (30144348)
宮川 修一 岐阜大学, 農学部, 助教授 (60115425)
桜井 由躬雄 東京大学, 文学部, 助教授 (80115849)
原 洋之介 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (60012986)
久馬 一剛 京都大学, 農学部, 教授 (80027581)
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Research Abstract |
1.地域区分:コラート高原の地域区分には「核心域モデル」が適当であろうと判断された.すなわち,稲作にもっとも適した低地を核心とする複数の同心円状の構造をもつ地域区分が,自然環境,農業,居住史,民族分布などの域内変異を記述,分析するのに適しているとされた. 2.稲作:旱魃リスクの多少が,営農形態とその変化(とくに天水条件下でのウルチ米生産)の域内変異にきわめて大きく関わっていることが,実証的に示されつつある. 3.畑作:最近数十年間の作付体系の変化あるいは無変化は,技術進歩,経済環境の変化の2者によって説明可能な部分が多いが,土壌条件によって生産-技術-経済3者間の相互関係に異なったパターンがみられる. 4.森林:森林面積減少は底をうち,回復に向い始めているが,さまざまな問題が山積している.基本的には何らかの形での住民参加が必須と思われるが,そのためには「場」,「かたち」,「担い手」を見極め,それを支持する法的処置が前提となろう. 5.居住史:コラート高原が18世紀後半以来,ラ-オ人によって短期間のうちに占拠されたことは周知であるが,この高原にはクメール,スウェイ,プ-タイなどの非ラ-オ民族も多く居住している.中央平野を拠点とするタイ人,タイ国との関係において,ラ-オ人は東北タイ人として同化されつつあるが,コラート高原の非ラ-オ人からみれば,ラ-オ人は明瞭に「ラ-オ人」として認識されている.その特徴は,優れて移動性に富み,在地商人的であり,より進取の気に溢れているとみられることが多い.コラート高原居住史は,単にタイ人,タイ国との関係においてばかりではなく,高原に住む諸民族間の相互関係という視点からも検討されねばならない.
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