1994 Fiscal Year Annual Research Report
デザイン保護法の国際的ハ-モナイゼイションに関する研究
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05044016
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
満田 重昭 千葉大学, 法経学部, 教授 (40019310)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
FUERSTNER B. オランダ特許庁
CORNISH W.R. Cambrige Univ., 教授
POSNER B. EC DG14, 部長
LEVIN M. Stockholm Univ., 教授
KUR A. MaxーPlanck Institute, 研究員
REICHMAN J.H Vanderbilt Univ., 教授
FRYER W.R.II Baltimore Univ., 教授
佐藤 恵太 中央大学, 法学部, 助教授 (60205911)
土肥 一史 福岡大学, 法学部, 教授 (40099023)
大瀬戸 豪志 立命館大学, 法学部, 教授 (90185257)
木棚 照一 立命館大学, 法学部, 教授 (90066697)
染野 啓子 横浜商科大学, 商学部, 教授 (30148077)
斉藤 博 筑波大学, 社会科学系, 教授 (20018104)
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Keywords | 意匠 / 国際ハ-モナイゼイション / 著作権 / 模倣 / ヘ-グ協定 / 不正競争 |
Research Abstract |
本年度は、本研究の中心的事業となる合同研究会の開催と、各国の法状況(とくに欧州諸国)に関する補充的調査と、来年度に予定されている研究成果に基づく海外の実情調査の事前準備が行われた。まず、合同研究会は、欧州側研究者2名と米国研究者を2名、日本へ招へいし、意匠保護のハ-モナイゼイション の方向性について意見を交換し、また日本法の立場ないし日本側の仮提案についていかなる意見を持っているのかを確認するために開催された。なかでも欧州諸国の多くは、無審査主義の立場を採用しているため、審査主義を堅持しようとする日本やアメリカとの対立が予想されていた。そこで、任意的調査の制度を提案してみたが、欧州側研究者の一部に賛成を得られたものの、日本の産業界にも強い反対があることを確認した。欧州のレギュレーション採決が予想よりかなり遅れているため、審査なく模擬禁止権を認める「登録なきデザイン権」制度に関する討論は、さしたる成果をあげられなかったが逆に次年度における検討課題が明確になったものと思われる。一方、補充調査は、主として南欧諸国を対象に行われた。いわゆる不正商品対策を、民事法上の差止請求権の拡充よりも刑事罰の強化によって行おうとしている諸国の動向は、現在のところ意匠法をハ-モナイズするための種々の会議では話題にのぼっていない。しかし、意匠の創作を保護する方策としては無視できない重要性をもちはじめている。そこで、土肥教授と木棚教授がこれらの点を中心として情報を収集した。また、佐藤助教授は、米国において実情調査を行う(次年度予定)訪問先に関する情報を収集した。
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