1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05044023
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Research Institution | Gakushuin University |
Principal Investigator |
森田 道也 学習院大学, 経済学部, 教授 (10095490)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮川 公男 一橋大学, 商学部, 教授 (60017473)
松井 美樹 横浜国立大学, 経営学部, 助教授 (70173789)
趙 家林 麗澤大学, 国際経済学部, 専任講師
柴田 紘一郎 (財)機械振興協会, 経済研究所, 調査部長
佐藤 修 東京経済大学, 経営学部, 助教授 (50170725)
児玉 文雄 東京工業大学, 工学部・経営システム工学科, 教授 (20016538)
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Keywords | 世界的水準製造 / 経営特性 / 相互依存関係 / 平行的格差 / 経営の構築論理 |
Research Abstract |
平成5年度の研究活動内容は、調査の実施、データベース構築、そして調査企業の経営特性をクロスセクション分析によって抽出することであった。調査は32社(一般機械12,電気機器12,自動車8社)について行い、その結果を回収した。それらのデータをデータベースとしてつくり上げると共に、米国グループにそれを送った。他国データの日本グループへの転送は平成6年度夏季になる予定。尚、32社は世界的水準製造企業に相当する。 データの解析は11月より開始し、集計結果について調査協力企業に対してフィードバックし、結果を基に討議を行った。それらの討議からデータに現われている傾向の意味合い、さらにはデータの背後の側面について把握した。このような討議は今後の研究推進上の企業との協力関係の樹立にとって非常に重要であり、その目的はかなり達成できた。 データ解析の第一段階の目的は32社を横並びにみたときに成立している共通的な経営特性をまずは把握し、今後の深い分析や研究の方向性を見極め、枠組みを構築することである。解析では非常に興味ある傾向が読みとれ、その内容は企業にとっても経営上で意義あることという評価も得ることができた。日本の優良製造企業の経営特性は端的にいえば、経営の諸側面が相互依存関係にあって、それらの間でのバランス性を維持していることが顕著である。相互依存関係は企業間の格差をそれら側面の殆んどすべてで発生させる効果を持ち、それら側面を通じた平行的格差を現出させる。またそれら経営側面での相互関係は経営を構築する上での重要な意味合いを持つことがわかった。経営の構築のある種のプロセスないし論理を示唆するものである。これらの成果は今年度の研究プロジェクトの成果報告書としてまとめる予定となっている。
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