1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05045027
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
石井 勝 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (40107397)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
PAKPAHAN Par バンドン工科大学, 生産工学部, 講師
SIRAIT K.Tun バンドン工科大学, 生産工学部, 教授
北條 準一 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (70013175)
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Keywords | 雷 / 熱帯 / 雷放電 / 雷位置標定 |
Research Abstract |
本研究では、インドネシア共和国ジャワ島内外3か所に無人運転の雷観測設備を設置して、2年間にわたって連続観測を行い、ジャワ島およびその周辺地域の雷パラメータを明らかにすることを目的としている。研究開始に先立ち、観測地点選定のための予備調査を平成4年3月に現地で実施した。 雷観測設備は日本国内で10年近く運用している落雷位置標定システムを移設するのが基本計画だが、現地ではオンラインの通信回線が使用できないため、互いに数百km離れた3観測地点間で高精度の時刻同期をとるための、GPSを利用した同期装置を開発した。また高い頻度で長時間続く停電に対処するための電源システムを開発した。これらが完成し、日本国内での実証試験が終了したのは平成6年1月である。 システム開発と並行して、観測地点選定のための本調査を平成5年9月より10月にかけて実施した。当初はジャワ島外にも観測地点の候補を挙げていたが最終的にジャワ島内の3か所を選定した。以後の用地と観測機材設置場所の借り上げ交渉、電力契約、インドネシア内務省からの研究実施許可取得、観測機材のインドネシアへの持ち込みに際しての無税通関許可取得は、インドネシア側のバンドン工科大学所属の研究分担者、および東京大学大学院留学中の同大学講師が研究協力者として担当した。 ジャワ島内3か所への雷観測設備の設営は、平成6年2月より3月にかけて実施し、3月初めに全システムがほぼ設計通りに稼働していることが確認された。引き続き、システム最終点検と、立ち上げに伴って判明した問題点への対処が済んだ後、現地に残っている派遣研究者が3月末に帰国する予定である。 平成6年度には、バックアップシステムの追加による全システムの高信頼度化をはかる予定である。
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